4年前のきょう。県知事選で再選した仲井真弘多氏の会見を本紙1面で報じた。紙面には「仲井真氏『県外』貫く」「普天間『県内はない』」との見出しが躍る

 ▼当時、県政担当として会見の場にいた。選挙結果を受けて「県内はもうあきらめた方がいい」と語る仲井真氏を覚えている。4年間県外移設を貫き通すのか-という質問にも「むろん、それで当選した」と言い切った

 ▼公約は、政治家が選挙を通して交わす住民との約束である。住民がそれをよすがに投票することを鑑みれば、任期中に翻意した仲井真氏が3選を果たせなかったのは当然ともいえる

 ▼ただ公約撤回以上に首をかしげたくなるのは、審判が下った後も撤回の事実を認めない態度と、残り少ない任期にもかかわらず名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立て工事の変更申請について承認の意向を示していることだ

 ▼2週間前の県知事選で、辺野古容認を訴えて敗れた仲井真氏の前にはっきりと示されたのは「新基地建設を認めない」という民意だったのではないか。変更申請の承認は、県知事として県民を裏切る行為である

 ▼政治家が何より重んじるべきは選挙結果で示される住民の意思だろう。単なる行政執行者として承認することは、県知事が取るべき行為ではない。仲井真氏に最後の政治的判断を望む。(黒島美奈子)