関東地方は紅葉の見ごろを終え、冷気がしみる時期になった。その見ごろに東京・高尾山を散策した。山すそは、唱歌「紅葉(もみじ)」の〈濃いも薄いも数ある中に…〉そのままに、赤や黄色で鮮やかに彩られていた

 ▼都心から1時間以上もかけて高尾山を訪れる人波の中から、いろいろな外国語の会話が聞こえた。日本の紅葉の美しさは海外でも評判と聞いてはいたが、これほどかと感嘆した

 ▼格安航空会社の相次ぐ乗り入れに、円安も追い風となり外国客は急激に増えている。先日、成田空港を訪ねた際にもその活況に驚いた

 ▼空港職員によると、国内線網も広がっており、成田から地方への観光も増えるという。沖縄への導線も充実しない手はないだろうと思ったが、沖縄でも外国客は急増しているものの、人手不足などから受け入れ態勢に「黄色信号」がともっていると報道があった

 ▼紅葉が美しく色づくには、日差しと冷気、水分が必要という。日ごろの疲れ(冷気)を十分に蓄えた観光客である。沖縄滞在で心が鮮やかに色づくには、温かなおもてなし(日差し)と、充足したサービスで得られる満足感(水分)が必要になろう

 ▼恥ずかしくて顔を赤らめることを「紅葉を散らす」と言い表す。期待はずれと言われ、紅葉を散らすことにならないよう、態勢の充実も図りたい。(宮城栄作)