30年前、県内初の市民マラソンとして産声を上げたNAHAマラソン。単なるスポーツイベントの枠を超え、県内外の人気は高い

▼理由は、ほかで見られない数の沿道の応援やボランティアの多さ。関係者はもちろん、そうでない人も大勢がジョガーのため駆け付ける。走る人は沿道に助けられ、沿道は走る姿に笑顔と勇気をもらう

▼そんな場面は人々の「共助」の力を感じさせ、見る者の胸を熱くする。これがある限り大会は続くだろう。同じく今月30周年を迎える「うないフェスティバル」は女性を排除する社会に異を唱え、男女共生を求めて誕生した

▼県内すべての女性議員が参加するフォーラムや芸能祭、バザーなど多彩なイベントを開催。ほかに例がない祭りは一時、盛況を極めた。近年は縮小傾向だったが、節目を迎え原点に立ち返ろうと発起人たちが呼び掛けるシンポジウムが10日、那覇市のパレット市民劇場で開かれる

▼シンポは題名がない。実行委事務局長の崎山律子さんは「集団的自衛権からいじめまで幅広い問題を語り、考える場にしたい」と話す。さまざまな問題を話し合うことで人は、互いにつながっていることを確認できるという

▼「生きづらい今の時代こそ必要な作業」。共生は、社会というマラソンコースを走り抜く鍵という言葉に深くうなずいた。(黒島美奈子)