沖縄海洋新産業フォーラム(主催・県、共催・琉球大学産学官連携推進機構)が5日、北谷町のヒルトン沖縄北谷リゾートであった。海洋資源や産業化の専門家3氏が国内外の事例を紹介しながら、沖縄の海域を含む海洋産業の課題や可能性を説いた。

 大阪府立大学大学院工学研究科の山崎哲生教授(海洋システム工学)は「沖縄近海の海底資源の可能性とそのビジネスモデル」と題して講演。パプアニューギニアでノーチラス社(カナダ)が取り組む、海底熱水鉱床の開発、ビジネスモデルを紹介した。同モデルで「伊是名海穴」に当てはめた場合の採算性、課題などを示した。

 「伊是名海穴」はパプアニューギニアに比べ、金や銅の含有量が少ないほか、外洋で気象条件が厳しく、年間の採鉱稼働率が約1割減少。廃棄物処理のコストもかかり「パプアニューギニアのモデルでは、採鉱すればするほど赤字になる」と指摘した。

 海底選別で金属回収率を高めるなど、新たな技術開発で日本型のビジネスモデルは構築できるとする一方、「条件が異なる海外の事例を実施しても、巨費を投じて役に立たない技術を開発することになりかねない。ビジョンを明確にするべきだ」と述べた。

 そのほか、フォーラムでは東海大学海洋学部の山田吉彦教授が「海洋新産業の展望」、長崎大学大学院工学研究科の山本郁夫教授が「海洋ロボットの可能性」をテーマに講演した。