沖縄県庁で9日午前開かれた、仲井真弘多県知事の退任会見のあいさつと質疑応答の全文は以下の通り。

退任会見で記者の質問に答える仲井真弘多知事=12月9日午前

【仲井真弘多沖縄県知事の冒頭あいさつ】

いよいよ今日で私の県知事としての任期は終了いたします。記者の皆様にも8年間、大変お世話になりました。また多くの県民にはいろんな分野で幅広くご理解、ご協力、ご支援をいただいたことを心から感謝いたします。県議会は無論、市町村の皆さん、国会の先生方及び政府、さらには産業界をはじめいろんな分野の方々にご協力をいただき、一緒に仕事をすることができた。無論県庁の職員もこの8年一生懸命頑張ってくれたと思います。今日で退任しますが、次の翁長さんが県政の発展にご健闘されることを祈念いたします。ありがとうございました。

【司会】

それでは質疑に入ります。

【記者】

よろしいでしょうか。長い間、県政の代表としてお疲れ様でした。2期8年の県政の総括を聞かせてください。

【知事】

特に総括していないが、これは先日の選挙の時をはじめ、こないだの議会で縷々(るる)申し上げた。やってきたこと、これからしなければならないことなどなど、基地問題の改善、解決をはじめ、沖縄の全般の振興についても県民の皆さんと一緒に取り組んだものは結構いい成果が出ている。さらに我々が頑張っていかなければならない項目多々あろうかと思います。これについて話し始めると実はたくさんあるので誠に恐縮ですが、知事公室長のところでまとめたものがありますか。そういうことで微に入り細に入りまとめたものがあるので参考にしていただきたい。

【記者】

米軍普天間飛行場の辺野古移設の問題、埋め立て承認という形で解決に向けた道筋を付けたと思いますが、今回は道半ばで終わることになった。そのことについての気持ちと次期知事への注文があればお聞かせください。

【知事】

次の知事に対する注文という点は控えておきたい。了承してほしい。道半ば感が非常に強くて、普天間の問題は早急に解決し、現実的に解を求めて、実行するという時期に入っていると思いますので、そういう方向で進むことを心から祈念いたします。

【記者】

普天間の問題、今もおっしゃっていましたが、承認の段階でもそうでしたが、事務的な部分の説明はあったが、知事ご本人としてこの普天間移設問題、辺野古への移設を政府が進めていることに、本人としてどう感じているのか。事務的な部分から離れて知事としてのご所感とご所見をお願いします。

【知事】

事務的、すいません。公有水面埋立法上の話をおそらくおっしゃっていると思われますが、ただ、事務的とおっしゃいますが、あれはあれで、非常に強い法律上の機能を持っています。これはやっぱり避けて答えるわけにはいかないと思います。非常に大きな制約というか、方向性を避けられない。それを持っていると思います。もう一つやはり、基本的には今さら申し上げるのも何ですが、選挙でも申し上げましたように、普天間の解決というのは、これどうするのかがあらためて次の知事さんがお考えになって、進められると思います。放置してはいけないと思いますよ。政策を具体的に持って、解決のためのですね。解決に向かって具体的に一歩一歩進んでいく。これがない限り、何とかノーと言うだけではことは進みませんからこの点をぜひ記者の皆さんもいろんな形で提案なり、ヘルプをされた方が良いのではないかと思いますけど。解決をするという具体的なステップとそれの実行というのをやられた方が、そう言う方向でリードされた方が良いのではないかと思います。

【記者】

先週金曜日に2件の変更申請を承認した。今日が任期切れで、金曜日の時点で残り4日の任期だった段階で承認したことになるが、重要な判断は次の知事にゆだねてはどうかという指摘もあると思うが、あえて残り少ない任期で承認に踏み切った理由をあらためて説明してください。

【知事】

先日、記者の皆さんにお配りした内容の以上でも以下でもない。結論から先に言うとあの通りだが、その残り4日を残してという理由という、そういう言葉の意味が私には理解不能で、例えば今日の夜中の12時まで私が知事であらゆる責任は無論負っていますから、そういう中で私は私の責任を果たしていくということは残り1日であろうと変わりないと思いますよ。そしてあれは説明にも書いてあるように、確か承認申請があってから結構な時間がたっていますしね。標準の処理期間が四十何日と言ってましたから、そういうような速やかに作業が終われば整理するというのは当然のことだと思っています。検討がまだ済んでいないのが確か1件ありました。作業が済んでいないということなのできっと次の県政が担当することに相成ると思いますよ。事務処理が済んだものをただ置いておくわけにはいかないと私は考えています。

【記者】

11月16日の知事選後、想定外の結果だとおっしゃったが、知事選から3週間、あらためてこの結果をどう思いますか。

【知事】

想定外と言いましたっけ。適当な適切な言葉なのか、どうか違和感がありますが、少し表現がどうかなと思いますが、無論選挙は勝つためにやってますから、そういう意味では予想外に近いかもしれません。想定外と予想外を足して二で割ったようなものでしょう。あれをどう思うかというのは私本人から言わせればまさしく残念であったとしか言いようがないんで。内容については選挙の専門家にお任せするしかないと思うんですけど。すみません。

【記者】

10万票の差をどう思いますか。

【知事】

えっ

【記者】

10万票の差が付いたんですけど、その民意をどう受け止めているか。

【知事】

これこそまさしく選挙の専門家の判断がいると思いますが、これはですね、これまで過去2回私の選対本部長を務め、一緒に仕事をしてきた皆さんが向こうへ行きましたから、倍に響いてきますよね。そういうことでしょうが、いろんな見方があるので分かりません。いろんな切り口からいうと、その分は効いてきますよね。あとは何ですかね。知事が終わってからじっくりと分析してみようと思います。まだちゃんとやってません。

【記者】

この知事選では沖縄と日本本土ヤマトとの関係も問われたように思います。沖縄とヤマトの関係をめぐっては歴代知事それぞれ苦しんでこられて、西銘順治知事が「ヤマトンチュになりたくてなりきれない心」と発言されて、その時々の政治家が言葉を残してきた。知事は退任に際して沖縄とヤマトとの関係に関してお考えがあれば聞かせてください。

【知事】

それは人それぞれだと思いますね。ですから何にもないかといわれれば、つまり、沖縄以外をヤマトと呼べば、ヤマトと呼ばれるところも46都道府県のいろんな地域性があり、歴史がありですね、この我々のウチナーンチュが集まった沖縄での感じからいうと、そういう感覚が無論否定はしませんけれども、これが表に出して今、日本国の中で真正面において切り結ぶ話かというと私はまったく違うのではないでしょうかと思いますね。そういう意味で今度の選挙でそういうことが打ち出され、議論になったかというと今の時代そう言う感覚、僕らが学生のころ、五十何年前になるんですが、一人ひとりが東京などに留学したり、勉強したり、仕事したりしたときにいろんな意味でちょっと違うんじゃないのとか言われてからかわれたこともないことはないわけではないし、こういうものを我々の心の中に封印とは言いませんけど、ある程度の人それぞれ沖縄だけではなくて、日本中、世界中の人がそう言うものを持ってますから、これをおおっぴらにして何か言うというのはよほどのことがない限りはどうでしょうかね、少なくても私はこういうヤマト対沖縄というものを前に出して、前面に出してやる時代ではないし、私の考えはないし私の気持ちとはまったく合いませんね。すいません。答えになってますでしょうか。今の子どもたちにはほとんどないでしょう。そういう感じは。ただ地域性の違いというのはありますよ。やっぱり雪の降るところと降らないところでは歴史が違うとかですね、そういう範囲のことではないか、そういうことで自分の気持ちはいろいろあっても処理すべきものではないか、と私は思いますね。

【記者】

8年間お疲れ様でした。本来なら気持ちよく送られるのが一番良かったと思いますが、今日もいろいろな声がある中で反対の声を挙げる県民が県庁に駆けつけたりとか、そういった状況での最終日となった。あらためて賛成の声もあると思いますが、県民の声をどのようにとらえているか。最後に先日も含め、承認は正しかったのか、誤ってなかったのか知事としての見解を聞かせてください。

【知事】

まず後半のほうの承認が誤っていたか、という質問ですが、誤っていないです。これは縷々(るる)申し上げていますように公有水面埋立法上の処理、法令に則った処理だということで、これを誤りというわけにはいきません。そして、これに沿って全部基準に適合していればこれを了とするのは当然のことだと思っております。そして、このなんと言いますか、反対と言いますか、どういう方々なのか私よく分かりません。大勢で押しかけて、このこういう公共の建物の中で仕事を邪魔し、そしてそういうようなことを狙って来る行為は極めて不謹慎だと私は思うんですよ。もっと節制し、もっと抑制を効かせて、大の大人だと思いますからね。やらないと意見の違いは世の中たくさんありますから、そのたびごとになんて言うんでしょう、大騒ぎをしたり、数でもって何かしよう、それで占拠する、ある空間を、そういうことはやってはいけないことだと私は思います。残念だとしか思えない。

【司会】

これで記者会見を終わります。

【知事】

どうもありがとうございました。これにて失礼します。