先日のNAHAマラソンは、公務員ランナー、川内優輝選手のダントツの優勝が話題になった。県内でめったに見ることがない国内トップランナーの激走に感銘を受けた人も多いだろう

 ▼ゴール後は、顔を大きくゆがめてあえぎ、人に支えられないと歩けないほどで、痛々しい姿が目に焼き付いている。ようやくインタビューで声を発したのは、ゴールしてから10分以上もたってからだった

 ▼沿道とのふれ合いも楽しみながらの市民マラソンである。でも「いいかげんな走りはみせられない」と信念を貫いた。「懸命」や「必死」の言葉を体で表したような日本代表の疾走に、世界の頂を目指すアスリートのプライドや厳しさを感じた人もいたに違いない

 ▼こちらは今まさにラストスパートである。衆院選は14日に投開票を迎える。最終盤の“三日攻防”に突入し、候補者が街を駆ける足どりも一層せわしくなった。自らの声をスコップにして、1票でも多くと掘り起こしや、票固めに余念がない

 ▼やると言ったことをやらずに放置したり、信任を得たはずの公約を途中で変えたり。政治への信頼が持てなくなることを多く経験してきた

 ▼当選はゴールではなく、将来に不安の少ない暮らしや社会づくりに進む通過点であろう。有権者が望むのは、選挙後も懸命に走る必死の形相である。(宮城栄作)