米軍普天間飛行場返還に伴う名護市辺野古の新基地建設で、政府が辺野古沿岸の埋め立てに向けた年内の海上作業を見送る方針を固めたことが、16日分かった。年末年始で作業効率が悪くなることを避けるほか、10日に就任した翁長雄志知事が新基地建設に反対していることに配慮する意味合いもあるとみられる。

 衆院選後の臨時国会の日程にもよるが、翁長氏は年内にも東京を訪れ、知事選や衆院選で示された「辺野古ノー」の民意を政府に伝える方向で調整している。

 政府内では「翁長氏の声を聞かずに海上作業を再開してもいいのか」という見方が出ていた。

 沖縄防衛局は深場9カ所での海底ボーリング調査を予定し、そのための長さ100メートル以上の仮設桟橋(岸壁)を辺野古沿岸に建設する準備を進めてきた。来春以降には護岸の新設やケーソンの設置など本格的な埋め立て工事の着手を目指している。

 11月16日投開票の知事選前から中断していた海上作業は同19日に海保のゴムボートが利用する浮桟橋を設置するなど一時再開された。しかし、今月14日投開票の衆院選への影響を懸念し、3日後に浮桟橋やフロート(浮具)を引き揚げ、それ以降の海上作業を見合わせていた。

 政府関係者は「粛々と進める方針に変わりない。海上作業は波の影響を受けるので、可能な限り早く工事を進めたい。ただ、年末年始に作業することはないだろう」と見通しを語った。