全国の陶芸家が技法と表現を競う第44回全陶展(主催・全陶展)で、那覇市の國吉清雲さん(68)の作品「茶碗(ちゃわん)『黒への想(おも)い』」が奨励賞に入った。出品作のほとんどが華やかなオブジェで占められる中、シンプルな抹茶茶碗で勝負をかけた國吉さんは「難しいといわれていた入賞を果たせてうれしい」と笑顔をみせた。

國吉清雲さんの作品「茶碗『黒への想い』」

國吉清雲さん

國吉清雲さんの作品「茶碗『黒への想い』」 國吉清雲さん

 同展は1971年に始まった陶磁専門の公募展で、今年は450点の応募があり、入賞が國吉さんの作品を含む28点、入選が341点。作品は11月に東京都美術館で展示された。

 「黒への想い」は直径12センチ、高さ10センチほどで、不規則な形に加え、みかげ土の白と黒の上薬のコントラストが味わい深い茶碗だ。

 國吉さんは99年に55歳で亡くなった異才の陶芸家清尚さんを兄に持つ。自身は61歳で陶芸を始め、遅咲きだが、今年は別の抹茶茶碗コンテストでも入賞を果たし「次回はオブジェに挑戦したい」と意欲を燃やす。