【那覇】九州・沖縄の各県にある国際化協会の職員による研究会がこのほど、市旭町の県市町村自治会館で開かれた。出席した19人を前に、県職員として世界のウチナーンチュ大会の運営に携わった照喜名一・県立芸術大学事務局長(55)が講演。沖縄の移民史を振り返りながら、「損得抜きに助け合う海外の県系人は沖縄の宝」と語った。

照喜名さんの講演に聞き入る九州各県の国際化協会の職員=那覇市・県市町村自治会館

照喜名一さん

照喜名さんの講演に聞き入る九州各県の国際化協会の職員=那覇市・県市町村自治会館 照喜名一さん

 研究会は各県の協会が持ち回りで開いており、本年度は県国際交流・人材育成財団が主催した。

 照喜名さんは沖縄からの海外移民が多かった理由として、戦前は人口過剰に伴う口減らし、戦後は米軍の「銃剣とブルドーザー」による民有地の強制接収を挙げ、経緯を説明した。苦労した県系人に里帰りの機会を設けようと1990年、世界のウチナーンチュ大会を開いた。「1回で終わる予定だったが、予想の2倍を超える2397人が参加する大成功で、やめられなくなった」と振り返った。

 大会は現在まで5回を数える。「県民がアイデンティティーを再確認し、ウチナーネットワークを広げる意義がある。今後は平和と交流を主眼に、若者を中心とした取り組みが必要」と語った。講演は大会の映像を紹介しながら進み、他県の出席者は、沖縄特有の歴史や大会の盛況を興味深そうに見聞きしていた。