【平安名純代・米国特約記者】第3次安倍内閣の発足を受け、米メディアは28日までに安倍晋三首相が会見で憲法改正へ向けた強い意欲を示したと報じた。

 米紙ニューヨーク・タイムズは、安倍氏を含む多くの右派の政治家が憲法を自国のものに変え、敗戦国として傷ついたプライドの回復を求めてきたと指摘。日本の交戦権を否認する憲法9条の改正が国民の抵抗に遭うことを念頭に、元防衛庁長官で自衛隊の役割拡大を支持する中谷元氏が防衛兼安保担当相に任命されたと分析した。

 安倍氏が中谷氏を任命した理由について、米ブルームバーグ通信は「中国との紛争が続くなか、軍事力を強化する法案を押し通すための準備」と指摘。

 安倍首相が2012年12月の就任以来、日中両国が(領有権を)主張しあう東シナ海の島々の周辺で、沿岸警備隊による監視行動など国の防衛を強化し、「11年間にわたる防衛支出の減少を逆転させ、国家機密を漏えいした場合の罰則を強化した法案を可決した」と経緯を説明した。

 安倍氏が来春にも安保関連法案を一括提出し、日米防衛協力の指針(ガイドライン)再改定を目指す方針を掲げていることについて「平和憲法を再解釈した法案を通過させる手段を模索している」と指摘。集団的自衛権の行使を可能にする憲法解釈について、世論調査結果は「国民に不評という結果を示している」と報じた上で、安倍氏が中谷氏の手腕を見込んでいると分析した。

 安倍首相は24日夜の記者会見で、来年1月召集の通常国会で安全保障法制整備に本格的に取り組む方針を表明している。