昨年末、県出身でプロ野球西武の山川穂高内野手が浦添市内で自主トレをした。同じ球場には2010年に甲子園で春夏連覇した興南高のエースで今季、ソフトバンクに入団した島袋洋奨投手の姿があった

▼中央大で不調に苦しんだ島袋投手に対し、1歳年上の山川選手が「復活のきっかけになれば」と参加を呼び掛けた。一緒に自主トレに励む菊池雄星投手を間近で見て、プロの左腕の練習を体感してほしかったという。気遣いに優しさがにじむ

▼山川選手と島袋投手は09年夏の県大会決勝で対戦。中部商の4番打者と興南の2年生エースの満塁での対決は名勝負だった。敗れた中部商ナインがベンチで号泣していたのが懐かしい

▼好敵手だった2人が並んで汗を流す姿を見て、球春が待ち遠しくなった。同じパ・リーグ。対決の再現に期待が高まる

▼本紙4日付スポーツ面には、興南の春夏連覇メンバー座談会が掲載された。あれから4年余。県民を沸かせた球児たちも社会人野球や就職など、それぞれの道に進む。我如古盛次元主将の「連覇は誇り。責任に応えていきたい」という言葉が力強い

▼我喜屋優監督の言葉通り「人生のスコアボード」は続く。18歳で頂点を味わった選手たちにとって年々重みを増していく言葉かもしれない。社会という次の舞台に挑む若者たちにエールを送りたい。

(田嶋正雄)