年明けに明治神宮でおみくじを引いた。吉凶を占うものとは違い、明治天皇が詠んだ詩や和歌とともに、1年の指針となるような歌の解説が付いている。引いた歌の大意は「心は広く大きく」だった。常にそうできるか心もとないが、心掛けにと持ち帰った

 ▼心は持ちようと言うが、新年早々上京した翁長雄志知事は内心、穏やかではなかろう。年末の就任あいさつに続き、安倍政権の閣僚になかなか会えず、待ちぼうけを食わされた

 ▼普天間飛行場移設問題で政府方針に反対する知事へのけん制との見方がもっぱらである。知事は「誠心誠意の努力を続ける」と粘り腰をみせる

 ▼物事が中ぶらりんのままこうちゃくしているときの息苦しさほど、耐え難いものはないに違いない。いまは、民意を背に動じない心で事にあたる「忍」の時であろう

 ▼かたくなに拒む政府・与党には「忌」の字が似合うかもしれない。己が言うことをきけ、さもなくば…と言わんばかりの姿勢こそ忌むべきであろう

 ▼過重な基地負担で国の安全の多くを担わされている沖縄である。このまま行き詰まっていいはずはない。与党議員も狭量な対応に徹すれば、県民の怒りが支持離れへとはね返るだろう。部首の「心」には「したごころ」もある。権勢欲しさに、政権に寄るばかりの下心も忌むべきものであろう。(宮城栄作)