■リンク論、表向きは否定 歴代閣僚

基地と振興のリンク論に関する主な閣僚発言

 沖縄振興予算と基地問題を関連付ける「リンク論」については、政府も表向き「リンクしない」と言い続けている。ただ、過去には政府の基地政策を推し進めようとする際、関係閣僚は沖縄振興予算を「アメとムチ」のように使い分け、公式、非公式に「リンク論」を表出している。

 山口俊一沖縄担当相は昨年末、2015年度の政府予算編成で本紙に対し「基地と振興策はリンクしないし、させるべきではない」と断言した。山口氏は「振興策は歴史的、社会的、地理的要因を考慮してしっかりやる。沖縄には日本のフロントランナーとして頑張ってほしい」と沖縄振興特別措置法の趣旨に沿った発言をしている。

 翁長雄志知事との面会を事実上拒否している菅義偉官房長官も昨年12月26日の会見で「沖縄振興は基地問題とリンクすることはない」とリンク論を否定しており、今後の予算編成の結果に注目が集まる。

 山口氏の前任、山本一太前沖縄担当相も2014年5月、本紙に「基地とリンクさせて振興策をやってきた感覚はない」とし「沖縄は日本経済をけん引するフロントランナーになれる。振興策は継続していくべきだ」と説明していた。

 一方、過去には沖縄振興予算の編成過程で、基地問題とのリンク論をにおわす発言も関係閣僚にあった。

 元沖縄担当相の高市早苗氏は06年10月、米軍再編に伴う普天間飛行場の辺野古移設案や北部振興策について「基地と振興策のリンク論の議論は、全くリンクしないという表現は当たらない」と発言。

 また、元官房長官の野中広務氏は1998年8月の参院予算委員会で「普天間の基地機能を代替する状態が出てこないと、振興策は動かない」と発言。辺野古移設の受け入れを拒否した大田昌秀県政の時代で、予算の概算要求に合わせて、基地政策の進展と予算が関連していると受け取れるとして注目を集めた。