那覇市では17日夜、神戸市とネット回線をつなぎ共に歌うイベントがあった。那覇で6人、神戸で約30人が参加し、沖縄の小学生が作詞した阪神大震災の鎮魂歌「つる」などを合唱した。

神戸とネット回線をつなぎ、一緒に歌を歌った=17日午後8時半すぎ、那覇市

 午後8時すぎ、テレビ通話が開通すると、おもむろに三線の演奏と合唱が始まった。自身も阪神大震災で被災した沖縄国際大特別研究員の稲垣暁さん(54)が、神戸時代の14年前に仲間と始めたイベント。あいさつも会話もなく、ただ音楽と時間を共有した。

 イベント名は「避難所セッション」。「被災者も、震災を知らず疎外感がある人も、肩と心と声を寄せ合う。誰でも集まれる、永遠に閉まらない避難所」という意味を込めている。

 「つる」を東日本大震災の被災地で歌った沖国大2年の又吉麻菜美さん(20)=那覇市=は、初めて神戸の人とこの歌を合唱した。「20年間の頑張りを考えて泣きそうになった」。やはり稲垣さんに防災を学んだ城間秋乃さん(26)=宜野湾市=は「震災を受け継ぐ思いはここにもある」と話した。

 神戸側で参加した慈(うつみ)憲一さん(48)は「20年の節目の年に、いい会になった。沖縄とは離れているが、つながっていくことが大事だと思う」と語った。