押し売り撃退から親の介護まで。最近の警備会社には何でも相談できるそうだ。子どもが携帯アラームを押すと警備員が助けに来るサービスもある

 ▼かつて日本の「水と安全はタダ」だった。しかし、警備業の売上高は今や2兆円を超える。「何となく不安」な時代のニーズか。警備員やステッカー、宣伝を見ない日はない

 ▼前東京都知事の作家、猪瀬直樹氏の近著「民警」は、警備業の歴史を扱う。日本初の警備会社セコムは、50年前の東京五輪警備で伸びた。組織委員会にいて警備を依頼した元警察官僚がその後、綜合警備保障(ALSOK)を設立しライバルになる

 ▼ALSOKの創業者は情報機関である内閣調査室の初代室長でもあった。政府や財界が支援する会社だ。辺野古新基地建設に伴う陸上警備業務の受注について、創業家2代目の会長は「日本の治安維持のため」と話す

 ▼海上警備を受注したライジングサンセキュリティーサービスも登場する。社長は海外の民間軍事会社との連携、テロ対策分野への進出を語る。この2社が辺野古の警備を独占しているのは偶然だろうか

 ▼ライジング社は多額の残業代未払い、さらに法的根拠のない市民の個人情報収集、無許可で基地に上陸した疑いまで浮上している。広がる警備対象だけでなく、法律も守ってもらわなければ困る。(阿部岳)