翁長雄志知事が就任1カ月半となった。主要閣僚と面談できないなど冷遇される局面は続くが、したたかな面ものぞかせている

▼2015年度沖縄振興予算は大幅減額も懸念されたが、前年度に比べ162億円減にとどまった

▼予算案決定を前に、自民党は振興調査会の出席を断るなど、翁長氏を揺さぶった。自民党の県関係国会議員らは予算積み上げに奔走、結果的に翁長県政を支えた。予算削減は翁長県政に打撃を与える一方で、批判の矛先が自分たちに向かうジレンマがあるからだ。翁長氏は予算獲得で実を取った

▼次の関門は、県予算案編成と予算案を審議する県議会2月定例会。定例会は野党との攻防が激しくなる。翁長氏は長い議員時代のほとんどを野党で過ごし、執行部追及の急先鋒(せんぽう)に立っていた。攻める側からすると手ごわい相手になる

▼翁長県政の命運を左右するのは名護市辺野古の新基地建設問題だ。埋め立て承認を検証する「第三者委員会」(仮称)を近く立ち上げる。検証期間中は海上作業の中断を申し入れる

▼翁長氏に託されたのは反対を唱えるだけではなく、工事中止に追い込むことである。海上作業への抗議行動でけが人が続出する中、翁長氏の顔が見えないという批判も出始めている。基地問題でかじ取りを誤れば、県政の致命的なダメージになる。(与那原良彦)