名護市辺野古の新基地建設を巡り、埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事が是正指示に従わないのは違法だとして、政府は22日、県を相手に不作為の違法確認訴訟を起こす。県は敗訴した場合、埋め立て承認の取り消しを取り消す意向だが、その後、承認そのものを撤回することも視野に入れている。政府と県との争いは長期化が予想される。

 仮に県が承認を撤回すれば、沖縄防衛局が行政不服審査法に基づき、撤回の取り消しを求める審査請求と、その間の撤回の効力を止める執行停止を申し立てることが考えられる。撤回の取り消しを求め、国が県に是正を指示する可能性もある。

 県が是正指示に従わなければ、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」で審査され、適否の結論が示されれば、県は是正指示の取り消しを求める訴訟を提起するとみられる。

■辺野古訴訟は四つ目

 名護市辺野古沿岸の埋め立て承認取り消しで、政府と県はこれまで三つの訴訟で争った。今回、政府が起こす違法確認訴訟は四つ目の訴訟となる。

 一つは、国が翁長雄志知事を訴えた代執行訴訟で、残り二つは沖縄防衛局の審査請求と執行停止の申し立てを巡り、県が国側を提訴した。

 知事の承認取り消しで埋め立て作業の法的根拠を失った政府側は、沖縄防衛局が国土交通相に対し、行政不服審査法に基づく審査請求と執行停止を申し立てる手段を取った。国交相は執行停止を決定。これに対し県は、執行停止の取り消し訴訟と、執行停止は国による自治体への違法な関与だとして、関与の取り消し訴訟を起こした。

 代執行訴訟と関与取り消し訴訟はことし3月、和解が成立。それに伴い、執行停止取り消し訴訟も取り下げられた。