沖縄の雇用環境は厳しいのか!?


完全失業率は全国最下位
沖縄地域の雇用環境を表現する際にこのフレーズはよく使われます。実際、2012年の労働力調査で都道府県別に完全失業率を比較すると沖縄地域は6.8%で最も高い値となっています。しかし、その他の統計データを紐解くと、ちょっと違った県内の雇用環境の一面が見えてきます。

沖縄地域の就業者増加率は全国トップ

 雇用問題というのは、ひとりひとりの生活の問題とも直結してきますのでデータだけで語るというのは難しい面もありますが、今回は国勢調査や就業構造基本調査といった国の統計データから、沖縄の雇用環境の現状を紹介してみたいと思います。

就業者数の増加率は全国1位


 2010年国勢調査によれば県内で働いている人の数(就業者数)は57万9000人で、05年調査と比較すると18,161人増加しています。増加率でみると3.2%増となり、実は全国のトップとなるのです。全国的には就業者数は3.1%のマイナスとなっています。沖縄は、全国と比較して就業者数は着実に増加しているのです(図参照)。

 また、社会を支える源である人口も増加傾向が続いています。2010年と05年の国勢調査で比較すると沖縄県の人口増加率は、東京都、神奈川県、千葉県といった首都圏の地域についで全国第4位の人口の伸び率となっているのです。就業者と失業者の合計である労働力人口の増加率も全国トップとなっています。さらに、失業者数も約3700人減少しています。

 さらに、2012年の就業構造基本調査によると、県内で仕事をしている有業者数65万人のうち、1年以内に新たに仕事についた新規就業者は5万1000人。有業者数にしめる割合を示す新規就業率は7.8%となり全国トップとなります。
順調な経済成長に伴い県内企業において若年層の採用なども積極的に行われている証ともいえ、就業者数などの「仕事の量」は着実に増加傾向にあるといえるでしょう。

 労働力人口に占める失業者の割合を示す完全失業率は、労働力人口も増加していることから、大きくは低下していませんが、(1)労働力人口の増加、(2)就業者数の増加、(3)失業者数の減少などから考えると、沖縄地域の雇用環境は上向き基調だといえると思います。