休日に出向く運動公園。珍しく若者の姿が目立つと思ったら何か違った。楽しくおしゃべりする様子もない。よく見ると、手にはスマートフォン。画面はスマホ向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」だ

▼なるほど。ポケモンが獲得できる場所ということか。空前の大ヒットとなっているゲームは大勢の人を家の外へと導く。公園や観光地、街中などに潜むお目当てのキャラクターなどを探す

▼実際に場所を訪れて遊ぶゲームとあって、連携を期待する企業や自治体も。ゲームをしながらの史跡めぐりで観光振興につなげたり、店舗への集客を見込むなど熱狂ぶりは社会現象になっている

▼ただ、残念なニュースも多い。「ながらスマホ」による交通事故や住宅敷地への侵入トラブル、自転車に乗りながらの操作でひったくり被害…。海外でもゲーム操作が原因の事件事故が後を絶たない

▼ゲームの開発者がファンに発信しているメッセージは「外に出て、顔を上げて回りを見渡し、世界を楽しんで」だ。新しい場所に身を置くことが「人生を豊かにする」とも

▼このゲームにも関わり、昨年急逝した任天堂前社長の岩田聡さんは娯楽産業のあるべき姿を「笑顔創造企業」と語った。やはりゲームは笑顔で楽しみたい。プレーヤーが事故やトラブルを起こす怪物になっては元も子もない。(赤嶺由紀子)