国外進出の検討増える

 地域経済活性化に向けた議論が活発化している。政府も「地方創生」の名のもとで各種取り組みを推進しているが、今後の地域経済の拡大に向けては、域外(沖縄県外・海外)の需要を取り込める可能性のある産業・企業等の「稼ぐ力」を向上させる必要がある。

沖縄県の移出額の推移

業績に占める県外・海外売り上げの割合

業績に占める県外・海外売り上げの割合

販路開拓・拡大に向けた工夫

企業の経営戦略イメージ図解

沖縄県の移出額の推移 業績に占める県外・海外売り上げの割合 業績に占める県外・海外売り上げの割合 販路開拓・拡大に向けた工夫 企業の経営戦略イメージ図解

 具体的に、地域の産業・企業の「稼ぐ力」を向上させ、地域経済を拡大させるためには、地域の商品・サービスを域外へ販売していくことが重要な手法のひとつである。統計上では、移出額を増加させていくことが重要だ。

 沖縄県内では那覇空港の国際物流ハブや、事前マッチング型の商談会としては日本最大規模の国際食品商談会「沖縄大交易会」などが開催され、域外進出に向けた環境が整備されつつある。

 統計上では県全体では移入額が移出額よりも多い傾向が続いている。非常に簡略化して言えば、沖縄地域は県外・海外に商品・サービスを販売する金額よりも、県外・海外から多くの商品・サービスを購入している地域である。

 ただ、移出額のみに注目してみると、2010年度以降は4年連続で前年度より増加している。13年度は前年度比195億円増で9033億円となり、01年度以降で過去最大であった01年度の水準(9076億円)に近づきつつある。移出額には好調な観光収入も含まれるが、この数年、県外・海外からの収入は増加傾向が続いているのだ。このような現状を踏まえ、弊社では、県内企業へのアンケートや各種統計データの分析などを通して、県内企業の域外取引の現状や今後の域外進出に必要なポイント等の整理を試みた。

 アンケートは県内に本社があり、かつ県外・海外へ商品・サービスを販売していると推察される企業を対象に実施。328社(16・7%)から回答を得た。回答企業の44・5%(146社)が、県外に商品・サービスを販売しており、そのほかにも1割弱の企業が、今後、県外への商品・サービスの販売を検討していることが明らかになった。

 一方、海外への商品・サービスの販売は16・2%(53社)がすでに展開し、そのほかにも13・4%(44社)が今後、海外への販売を検討しているとの回答であった。

 アンケート結果や、現在の市場環境などから推察すると、県外、海外へのビジネスに挑戦する県内企業は増加していくと考えられる。次回以降は、調査結果を紹介しつつ、域外との取引を検討している企業にとって参考になる点を提供したい。
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 海邦総研が実施した県内企業の域外取引の現状や課題、アンケートの分析を計5回にわたって掲載する。