「あなたは育児休業が取れていますか」-。沖縄タイムスはインターネットで「育児休業」に関する意見を募り、沖縄県内外の55人から回答があった。実際に育休を取得した人は約半数にとどまった。子どもと向き合える機会を歓迎する一方、職場で育休が取れず仕事を辞めざるを得なかったり、経済的な理由で諦めたりする切実な声もあった。意見を紹介するとともに、県内の育休をめぐる現状と課題について考える。

公園で遊ぶ親子(本文とは関係ありません)


 アンケートはくらし面とウェブサイト「沖縄タイムス+プラス」の連動企画。1月の1カ月の間に20代から50代の女性35人、男性20人から回答があった。


 55人中、職場に育児休業制度があると答えたのは45人(81・8%)、ないと答えたのは10人(18・2%)。また、育児休業を取得できず、仕事を辞めた経験がある人は8人(14・5%)、ないと答えた人は47人(85・5%)だった。


 経験があると答えた宜野湾市の女性(33)は、1年間の契約社員で働いていた2010年、第1子を妊娠した。雇用の規定で育休が取得可能なことを確認した上で、上司に相談したが、上司からは「(取得は)厳しいので辞めてほしい」と言われた。


 女性は「子どもが生まれたら出費も増えるので、仕事を辞めたくない」と伝えたが、上司は「こういうことがあるから女性は雇いたくなかった」と返したという。女性は結局、仕事の継続を諦め、辞めた。


 1人当たりの県民所得が最下位の県内で、育児休業を取らなかった理由に「経済的な理由」を挙げた人は5人いた。


 那覇市の男性(40)は「育休を取ると、一番お金がかかる時期に収入が減るので、なかなか取りづらい」と回答した。


 男性の育休への理解が職場になく、取得は厳しいとする意見も多かった。八重瀬町の男性(41)は「男性、女性とも取得の義務化が必要。そのためには十分な手当、会社での代替への補助など国の制度が必要」とした。


 職場復帰の際、子どもの保育所への入所がスムーズにできるか不安の声も相次いだ。


 那覇市の女性(35)は「保育園の入園がいつでもできるなら、ある程度育休も取れるが、4月の入園に合わせて早く仕事復帰しなければいけないのが不安」。


 那覇市の女性(32)は「復帰に伴う保育所問題があり、入所できるのか心穏やかではない。本土のように、2歳児からの幼稚園が普及してほしい」などの声があった。

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 読者から寄せられた意見をもとに、育児休業をとりまく県内の状況について取材した。(1)育児休業給付金制度(2)男性の育休取得が低い現状(3)育休が取りにくい制度上の問題-3テーマの課題についてそれぞれ深掘りする。


 【ことば】育児休業 育児・介護休業法に基づき、出産後の一定期間、育児に専念するため男女を問わず労働者に認められている休業。事業主は労働者から申し出があった場合、原則として拒むことができない。県の調査で2013年度の育児休業取得率は女性が91.4%、男性は2.8%。