USJが沖縄本島北部にテーマパークをつくるという。これは観光を基幹産業とし、本島北部地域の振興が課題の1つとなっている沖縄にとって喜ばしいニュースかも知れない。だが、果たしてこの計画は成功するだろうか? いくつかの面から考察してみたい。最近の状況

会談前に握手を交わすUSJのグレン・ガンペル社長(左)と翁長雄志知事=2015年7月17日午後、県庁

行楽客らの車で渋滞する沖縄自動車道許田インター=2010年7月、名護市

視察する安慶田副知事(左)や和泉首相補佐官(中央)ら=5月30日、本部町・国営海洋博公園

USJの沖縄進出に関連し、政府が活用を検討している本部町の国営公園・海洋博公園=2013年8月31日

会談前に握手を交わすUSJのグレン・ガンペル社長(左)と翁長雄志知事=2015年7月17日午後、県庁 行楽客らの車で渋滞する沖縄自動車道許田インター=2010年7月、名護市 視察する安慶田副知事(左)や和泉首相補佐官(中央)ら=5月30日、本部町・国営海洋博公園 USJの沖縄進出に関連し、政府が活用を検討している本部町の国営公園・海洋博公園=2013年8月31日

 USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)を運営する株式会社ユー・エス・ジェイは、沖縄にテーマパークを建設する構想を明らかにした。2015年7月17日には同社のグレン・ガンペル社長が沖縄県庁を訪れ、翁長知事へ構想の説明を行うとともに、アクセス道路などのインフラ整備に関する支援を要請した。

 建設用地は未定だが、本部町で海洋博記念公園と一体で開発する案と、名護市でネオパークオキナワを含めて開発する案が有力とされている。来年には着工し、遅くとも2020年の東京オリンピックまでには開業する計画となっている。


課題1:自然をテーマに集客をすること

 構想では「南国リゾートのリフレッシュ」をテーマに、沖縄の自然に重点を置く、沖縄らしいテーマパークをつくることになっている。これはハリウッド映画などをテーマにしている大阪市のUSJとは大きく異なる。

 なぜ、沖縄につくるテーマパークでは認知度の高い映画やキャラクターを使わずに、自然をテーマにするのか?

 アメリカ映画をテーマとしたアトラクションやグッズには、非常に高額のライセンス料がかかる。最近、大阪のUSJにはハローキティやエヴァンゲリオン、進撃の巨人といった和製コンテンツがお目見えしている。これはアメリカ映画に比べて低いライセンス料で済む和製コンテンツを活用し、従来よりも広い客層も集めるという一石二鳥をねらったものである。

 沖縄のテーマパークにはライセンス料がかかるコンテンツ(映画やキャラクターといったアトラクションなどのテーマ)を使わず、さらに「ユニバーサル」という名称も使わない方針が明らかにされている。同社は、ライセンス料という支出が不要で、収益率の高い、新たなビジネスモデルを獲得したいのだ。

 海洋博記念公園と一体的な開発・運営をする場合、強力な集客施設である美ら海水族館や熱帯ドリームセンターなどを取り込みながら、USJのノウハウを活かしつつ自然をテーマにしたアトラクションを新設することになるだろう。名護市のネオパークオキナワを含めた開発となった場合も、既存の施設や植物を活かしながら、新たなアトラクションを加えることになる。

 しかし、自然を題材としたテーマパークで非常に多くの来園者を集めている例は、ほとんどみられない。自然には大きな魅力があると思うが、残念ながらキャラクターなどをテーマにした施設のような爆発的な集客力には欠ける。

 この問題を解決するための秘策があるのか?これが1つ目の課題である。