工事6件584億円分契約済み

 沖縄防衛局は名護市辺野古沿岸の埋め立て区域の外周に沿った護岸の新設など6件の工事、計584億2千万円(追加分を含む)で、すでに業者と契約を済ませている。9月末までに履行期限を延長した海底ボーリング調査を終えた後、工事に着手する構えだ。

工事の現状

今後の工程

工事の現状 今後の工程

 現在の海上作業は、掘削を伴う海底地盤の強度や環境影響評価後の生態系の変化などの調査が目的で、防衛局が県に提出した埋め立て承認申請書に基づく工事に着手していない。

 6件の工事で、海に土砂を投入するため囲いを造る。傾斜堤護岸約320メートル、二重締切護岸約550メートル、ケーソン2工区で計430メートルの計1300メートルを整備。埋め立て区域の外周全体約4900メートルのうち、約27%を占める。
 ケーソンの仮置き場にする目的で、大浦湾に2カ所で計3800平方メートルの「海上ヤード」を整備する工事も含まれている。

 中仕切岸壁新設は、昨年11月に契約した中仕切護岸新設1工区(仲本工業、約2億9千万円)と2工区(仲程土建、約3億7千万円)の3本で、キャンプ・シュワブの海岸を「コの字形」に囲み、作業船から土砂などを陸揚げする際の工事用岸壁として使用する。

 ケーソンは別の場所で製作、運搬し、海上ヤードに仮置き後、設置する計画になっている。

今後の工程 「調査・設計」後に埋め立て

 名護市辺野古の新基地建設は現在の「調査・設計」の段階を終えると、その後「埋め立て」に5年、「器材・施設調整」に1年半、「飛行場認証」に1年、「提供手続き」に半年と作業が続く。「埋め立て」着手の時期について、中谷元・防衛相は「準備が整えば」という条件付きで「夏ごろ」と明言している。

 工程表では工事着手の段階で汚濁防止膜の設置、土砂運搬に使用する工事用仮設道路の建設に入る。

 埋め立てで河口部がふさがれる美謝川の水路切り替えや、ブロックなどを仮置きするための作業ヤードとなる辺野古漁港周辺の埋め立ても同時に始める予定だが、いずれも新基地建設に反対する名護市の同意や許可を得なければ着手できない。水路切り替えは設計概要の変更で対応、作業ヤードは先行で埋め立てた別の場所を代替使用することを検討している。

 埋め立てに使う土砂総量は約2062万立方メートル。種類別では岩石を採掘した「岩ズリ」が約1644万立方メートル、「山土」約360万立方メートル、「海砂」約58万立方メートル。滑走路のほか、係船機能付き護岸や燃料桟橋、進入灯も建設する。