新たなウェブマーケティング手法として注目されている「オウンドメディア」。企業が自ら運営するウェブサイトやメールマガジンなどを指すが、会社の“顔”であり、自社の商品を消費者に売り込む絶好のプラットフォームにもなる。「なぜか仕事がくる」というレベルまでオウンドメディアを育ててきたウェブ制作会社のLIGと、ウェブコンテンツ制作会社のバーグハンバーグバーグ(ともに本社東京)の代表が、3月21日に宜野湾市で開かれたイベント「いい時間in沖縄 produced by CREATIVE ISLAND」で、オウンドメディアの作り方を伝授した。主催は琉球インタラクティブ。
 ウェブ制作会社のLIG(東京都上野)のホームページ(HP)。記事やブログには社員の写真が登場する。代表取締役社長の吉原ゴウ氏は戦略をこう語る。
 「企業を知らなければ仕事の問い合わせはこない。社員一人一人の名前を売って、企業も自己紹介を重ねていく。自分たちを売り込むために、自分をさらけ出す。他の制作会社と同じ値段とサービスなら、LIGが好きだからお願いしたいと、担当者に思わせる取り組みをしている」
 吉原氏は中学卒業後、16歳で専業農家に弟子入りするも1年で挫折。その後も料理人やアウトドアインストラクターなども経験したが、なかなかうまくいかなかった。23歳の時、交際していた女性が妊娠したことを機にウェブ制作会社に入社し、2007年起業した。
 しかし、会社は無名。吉原氏によると、売り上げは社長の営業力に頼るしかなかったという。声を掛けてもらえる会社になりたいと、3年前にブログを始めた。
 ブログを有名にするため、日本最小の住宅を作ったり、会社のお金を使ってハワイに行ったら怒られるのかというテーマで実際にハワイでロケをしたり、樹海で対談をしたりと、読み手の想像以上のネタを扱った記事を次々と発信。注目を集めてきた。
 「いかにネタをつくるかが勝負。そもそも、探さないといけないし、落ちてはいない。コンテンツは手間がかかる。だから、話題になりそうなネタには全力で取り組んでいる」
 結果、他社がリスティング(検索連動型)広告で稼いだり、ニュースリリースなどを掲載するページといった位置付けなのに対し、LIGは、オリジナルのコンテンツという“資産”を作り上げた。現在、月間で約400万PV。ほとんどが検索ワードからブログを訪れる。
 オウンドメディアを続ける信条はこうだ。「儲かりそうとか、うまくいきそうという考えより、好きなことをやる方がうまくいく。常に情報を発信し、書き続けるには熱量が必要だからだ」

【オウンドメディアの戦略について語るLIGの吉原ゴウ氏(左)】

【数々のヒットコンテンツを手がけてきた徳谷柿次郎氏】

【吉原氏と徳谷氏の話に、オウンドメディアに注目する人々がじっくり耳を傾けた】

【オウンドメディアの戦略について語るLIGの吉原ゴウ氏(左)】 【数々のヒットコンテンツを手がけてきた徳谷柿次郎氏】 【吉原氏と徳谷氏の話に、オウンドメディアに注目する人々がじっくり耳を傾けた】