2017年(平成29年) 12月13日

タイムス×クロス コラム

辺野古新基地とオスプレイ配備の本質とは

*「ポリタス」(2014年11月15日初出)から転載。

尖閣列島の魚釣島

米海兵隊普天間基地を飛び立つオスプレイ=2013年9月24日

オスプレイやハリアーなどを搭載して接岸した強襲揚陸艦ボノム・リシャール=うるま市勝連平敷屋、2014年2月

尖閣列島の魚釣島 米海兵隊普天間基地を飛び立つオスプレイ=2013年9月24日 オスプレイやハリアーなどを搭載して接岸した強襲揚陸艦ボノム・リシャール=うるま市勝連平敷屋、2014年2月

 今回の沖縄県知事選挙の中心的な争点は、米海兵隊普天間航空基地の移転先を県内・名護市辺野古とし、新たな基地を造るか否か、である。言わずもがなのことであるが。辺野古新基地建設が必要とされている理由は、中国の軍事的脅威の増大に対し、在沖海兵隊が「軍事的抑止力」であるため、とされていることも、改めて言う必要がない。更に、「革命的な新兵器」オスプレイMV–22が、長い航続距離・高い巡航速度で、尖閣諸島での対中国軍事衝突に参戦するという期待が、日本政府の高圧的な辺野古新基地建設の背景にあることは明らかだ。

 オスプレイが尖閣での戦闘に加わる、離島防衛とか離島奪還とかの軍事作戦に、沖縄島から飛んで行くという作戦はない。その「事実」は、どれだけ知られているだろうか。

 アフリカで3年前に独立した南スーダンで、昨年12月、新たな内戦が激化し、反政府ゲリラが支配する地域に米国人が取り残された。その救出に、米空軍オスプレイCV–22が3機向かい、反政府ゲリラの小銃に撃たれ、乗員4名が負傷、内2人が重傷を負い、救出作戦を中止し、撤退した。(この事件については、The New York Times, “Attacks on U.S. Aircraft Foils Evacuation in South Sudan”, 12.21, 2013およびThe New York Times, “Americans Evacuated from South Sudan”, 12.23,2013を参照して下さい)

 救出作戦は、後日、反政府ゲリラに話を付けて、攻撃しない約束を取り、国連と民間の通常のヘリコプターをチャーターして完了した。

 南スーダンの反政府ゲリラの小銃に追い払われる機種が、どのように中国軍と戦争出来るというのか。

 この南スーダン銃撃・撤退事件には後日譚がある。オスプレイの脆弱性に懲りた米空軍は、オスプレイの装甲強化と火器搭載を計画しているという。しかし、搭載能力の低いオスプレイに、これらの改装を加えると、重量が増加し、飛行に支障が生じる。そのために、エンジン製造会社のロールス・ロイス社が、エンジン出力の増強をする、ということまで必要とされ、その予算の確保が問題となっている。(空軍オスプレイの改装についてはUS Air Force Special Ops Looks To Add Armor, Firepower to Ospreysを参照して下さい。この他、US Air Forces Osprey Added Armorで検索すれば、関連報道記事が見付かります)

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