沖縄では失業率の高さが問題になっていますが、私の経験が若い方の就職の際の参考になればと考えています。

ユニクロ銀座店の外観(ユニクロ提供)

ユニクロ銀座店の店内(ユニクロ提供)

ユニクロ銀座店の外観(ユニクロ提供) ユニクロ銀座店の店内(ユニクロ提供)

 私が大学を卒業した1995年当時も、沖縄の失業率は全国平均の2倍弱と高く、私自身、沖縄の企業で就職するか、県外の企業で就職するか悩みました。最終的には沖縄にも支店があるカジュアル衣料専門店、ユニクロに入社しました。将来沖縄に帰ることも視野に入れての就職でした。

 現在は東京・銀座のUNIQLO GINZA店の店長として、400名のスタッフと共に売り場面積1500坪の12階建てビルを走り回りながらお客様の満足と従業員の満足を考え、充実した毎日を過ごしています。今回、私の故郷・沖縄への恩返しの意味も込めて書きました。何か1つでもヒントになればと思います。

大好きな沖縄を出て県外へ~


 高校卒業後は福岡の大学に進みました。初めて沖縄県から離れ、その時は卒業と同時に沖縄に帰るつもりでした。なぜなら実家の電気屋を継ぐ条件で大学に行かせてもらったからです。
 しかし、いざ就職活動をはじめてみると、沖縄の企業も県外の企業もバブル崩壊後で就職難の時代。悩んだ末に出した結論は、20代は県外の企業に就職して自分自身を成長させ、30代になってから沖縄に帰って沖縄に貢献するというものでした。ひとつには、沖縄県内の就職が厳しいという事情がありましたが、もうひとつ、私の中で故郷沖縄に対する思いの変化がありました。大学時代に気づいたことですが、沖縄を離れてはじめて沖縄の素晴らしさ、沖縄県民の人への温かさが心底理解できたのです。

 それまでは私の中で勝手に「沖縄=田舎」で少し恥ずかしいという意識がありました。しかし、すぐにそれが間違っていることに気づきました。沖縄出身というとみんなから羨ましいと言われ、沖縄で生活したいと 良いイメージを県外の多くの人が持っていることが分かり、沖縄に対して「誇りと自信」を持つようになり、さらに将来、自分が成長して何らかの形で大好きな沖縄に還元したいと思うように考え方が変わってきたのです。
 

季節労働より本気の就職を


 私も大学時代に長い休みを利用して季節労働に2カ月働いたこともありました。その時は、短期間にまとまったお金を稼げるので効率が良いと感じました。しかし、20代にこの季節労働を繰り返していると何か違うと感じるようになります。

 計画的で短期集中の季節労働勤務は良いと思います。私が沖縄の若い方を見ていて心配なのは、大事な20代の時期に、ズルズルとその日暮らしのように季節労働で県外に就職し、その期間が終わると沖縄に戻り、お金(貯金)がなくなると、また季節労働(県外)に出るということを繰り返しがちな点です。

 もちろん、個々でいろいろな事情があるのは理解した上で、私がお伝えしたいのは、自分の可能性を沖縄に限定することなく、本気で県内、県外、海外と大きく考えて就職活動してはどうかということです。沖縄に限定すると選択肢は少なくなりますが、視野を県外、海外まで広げて考えると違った世界が見えてきます。

 それを高校、大学のころから考えても良いのではないでしょうか? 若い人は沖縄を離れた方が良いと言っているのではなく、未来の沖縄を背負う若い人々が多くのことにチャレンジし、成長して最終的には沖縄に還元するというようになれば良いと考えています。