ここ最近、一般的な日本流の就職活動手法が終焉を迎えると確信した2件の事象に遭遇しました。今までモヤモヤしていたものが自分の中でスッキリしていくと同時に、新たな価値観や手法が定着するまで、当事者である学生や企業、学校などがどう生き抜くか、サバイバルな時代に突入するという前触れでもあり、未来の人材を育成する立場として身の引き締まる思いがしました。
 
 まずひとつ。日本で有名な人気IT企業の社長が、多くの人事担当者が出席した講演会で語った言葉です。

県内企業が出展したタイムス就職フォーラムFEBRUARY=26日、宜野湾市・沖縄コンベンションセンター展示棟

 『大手就職ナビに掲載する理由は、優秀な学生を採用するというより多くの学生に認知してもらえるという広告効果があるから。学生に対して、大手就職ナビに掲載されている企業ということでの“安心感”を与えているうちは掲載を続けるが、ナビに掲載されていることが“格好悪い企業の代名詞”になると感じた時点で掲載は止める』

 2つめは、別の機会に大手就職ナビの社員から、食事の席で辛らつ且つ日本の未来にとってうれしいメッセージを聞くことができました。

 『今まで構築してきた日本流の就職活動を継続していたら、日本は世界から置いていかれる。我々としても違う仕組みのマッチンングサービスなど、若い学生個々のキャリア形成に活かせるサービスを早く生み出したい』
 すでに、ご存知の方も多いでしょうが、ある別の大手就職ナビは新卒向けサービスを2016年卒対象年度から廃止すると発表しています。

 ここまで読んでいただければ、近い将来確実に大きなうねりが起きることは予想できると思いますが、もうひとつの背景をご紹介すると、経団連の「採用選考に関する企業の倫理憲章」が完全に形骸化する時代に突入したということも大きな要因です。

 これまでは大学3年の12月に解禁されていた就職活動が、2016年卒業予定者からは大学3年の3月へ、企業の選考活動解禁も現行の大学4年4月から8月へと4カ月も遅く実施されることになります。

 就活期間を短くすることで、学生の本分である学業や留学を優先しようという大きな改革です。ですが、経団連も一枚岩だった時代から、2012年6月には楽天の三木谷社長率いる新経済連盟が誕生し、企業の足並みに統一感はすでに無くなってきている中、ある就職コンサル会社が企業に実施したアンケートによると、今回の倫理憲章変更を守らないと答えた企業は半数以上で、もう倫理協定の存在自体が有名無実化した無秩序でカオスな時代に来年から突入するということは明白となりました。

 では、学生、学校、企業はそれぞれどうしていけばいいのでしょう?