今回はうるま市で活動している事業所「コミュッと!」について書きたい。「コミュッと!」は、私が勤務する事業所で「ひきこもり」青年や障碍(しょうがい)をお持ちの方が社会参加するために活動する事業所である。

「コミュッと!」で農作業をするAさん(手前)=うるま市

調理活動をするAさん=うるま市コミュッと

「コミュッと!」で農作業をするAさん(手前)=うるま市 調理活動をするAさん=うるま市コミュッと

 コミュッと!は2010年に県から認可を受けて開設した、障害者総合支援法の「就労移行事業」と「就労継続B型事業」の事業所だ。通所している利用者は20代から30代の若者がの方が主である。活動内容はパソコン勉強会や木工、事務、農作業、島ラッキョウなど農産物の加工、調理などを行っている。

 コミュッと!の利用者は「ひきこもり」状態にある方、対人関係が苦手で孤立している方が多く、コミュッと!での生活に定着するまでは時間がかかる。今回はある利用者のエピソードを交えながら、コミュッと!で大切にしていること、若者支援について書いてみたいと思う。

 2009年に出会ったAさん(女性)は、母子家庭の3人世帯、年収は130万円程度で、典型的な貧困家庭であった。コミュッと!を開所する以前、私が週1回世話人をしていた「ひきこもり」青年が通って来る居場所に祖母と通所していた。
 Aさんは小学4年生より「不登校」となった。中学進学後には「ひきこもり」状態になり、その後4年間はほとんど外出せずに家にいる状態であった。最初の頃のAさんは、他人と直接会話することができず、付き添いの祖母を介して会話をするしかなかった。そのうち他利用者とも仲良くなってくると、徐々に元気を回復し、会話もできるようになっていった。

 Aさんは2010年からコミュッと!に参加するようになった。しかし送迎時間に遅刻したり、体調不良などの理由で、来所日の朝になって急に休んだりすることが多かった。Aさんのように「ひきこもり」状態にあった方は、できないこと(朝起きられない、学校に行けない)に対して周囲からいつも注意されている。その結果として、自己肯定感が低くなり、自分に自信が持てなくなってしまうのだ。この頃のAさんにとって大切なことは、自分で考え行動し、小さな成功体験を積み重ねていくことであった。