沖縄県内の学生層の人材育成に携わっている関係で、学校の先生や保護者たちとお話する機会がたまにあります。そこでよく聞くのが「私、ITのこと全然わからないので…」みたいなセリフです。その中には、子どもたちにITに触れさせたくないという気持ちが見え隠れします。有害情報を見せたくないということや、内向的な性格になりそうという先入観みたいなことがあることも理解できます。そういった環境で育った若者が、社会人になった後ですら「ITは苦手で…」みたいな発言をする人になるのも自然なことかもしれません。

 IT業界に進む人だけがITリテラシー(ITを活用する能力)があればいいのでしょうか? 今は全産業界の発展にITは切っても切り離せません。ユーザーとのコミュニケーションはもちろん、マーケットの拡大や、利便性向上、コスト削減など様々な場面にIT技術は必須です。そして全ての人の日常生活に浸透しています。別にプログラミング技術を身につける必要がある、と言っているわけではありません。観光や医療や農業など、どの業界の人でも、ある程度のITリテラシーがないと今後、仕事に差し支えるような状況に時代は変化してきているとお伝えしたいのです。

 私自身、前職はITと全く無縁のリアルコミュニケーション重視の業務に就いていました。それが今、Ryukyufrogs(リンク:https://ryukyu-frogs.com/)やLexues Academy(リンク:http://academy.lexues.co.jp/)など県内の若者を育成する取り組みをしていると、コミュニケーションの質が変化してきたことを実感します。俗にいう「デジタルネイティブ」という世代ですね。私も含めた古い世代の人間は、ネットコミュニケーションとリアルコミュニケーションを分別し、特にリアルコミュニケーションを重要視します。それに対しこれからの若い世代はどうでしょう。リアルかネットかなどは意識していない世代なのです。

 生まれたときにはパソコンに触れられる環境があり、無料で海外の人たちと顔を見ながらネットコミュニケーションできることが当たり前の中で育ってきた人たちですから、知らない人とネットの中で出会い、後からリアルで会うということなど違和感ないわけですね。最近ではスマートフォンやタブレット端末の普及でその傾向は加速しています。私も最近知りましたが、ゲームで世界中の同世代とつながりながら、それを極めていくことで就職や進学に有利になる仕組みが海外ではできているのです(英語ができる前提で)。「League of Legends」というゲームは世界中で7,000万人が登録し、すでに日本のユーザー数も3万人を超えています。また自分の欲しい情報を好きな時間に取捨選択することができる若い世代に、テレビが必要無いという人が増えてきているのも特徴的な傾向ですね。