未来の沖縄のリーダー育成を目的に、ITの中心地・米シリコンバレーへ若者を派遣する「Ryukyufrogs(旧IT frogs)」は早くも、5期目のプログラムを終えた。「で、実際どうなの?」という声にお答えするため、特筆すべき事例を紹介したい。その中に人材育成のヒントが隠されているからだ。2013年12月14日に沖縄国際大で行われた5期目の成果発表会「Ryukyufrogs Leap Day」で、圧倒的な存在感を示したのは2人の高校生だった。

「Ryukyufrogs Leap Day」の成果発表会

沖縄国際大学で行われた「Ryukyufrogs Leap Day」の様子

シリコンバレーでの研修の様子

10人の学生がシリコンバレーに派遣された

「Ryukyufrogs Leap Day」の成果発表会 沖縄国際大学で行われた「Ryukyufrogs Leap Day」の様子 シリコンバレーでの研修の様子 10人の学生がシリコンバレーに派遣された

 早川匠さん(高3)は学校ではディベート部に所属し、幼少時からアイデアコンテストなどに出場し、数々の賞を獲得してきた強者。ただ、やや頭でっかちな面があり、うまく他人とコミュニケーションができるか、が派遣選抜当初からの不安要因だった。

 大坪聖奈さん(高2)は「理系女子」を名乗り、プランクトンやミドリムシが大好物という。当初、彼女の振り切ったキャラクターに感動したものの、はたしてシリコンバレーに行く意味はあるのか、周囲との協調性は大丈夫か、など心配の種が残っていた。

 実は高校生の本格的なシリコンバレー派遣は今年が初の取り組みだった。今までも数人の高校生を派遣してきたものの、ジュニア層の育成と言い切れるほどにはできていなかった。ところが、ちょうど今回、米国のTOMODACHIイニシアティブ(https://ryukyu-frogs.com/junior.php)との提携が実現できたことで、まずは高校生限定でのジュニア育成枠としてスタートできた。

 渡米前にスタッフをやきもきさせた2人だったが、その不安は日を追うごとに払拭された。それどころか、シリコンバレーで戦う大人たちをも唸らせるだけのインパクトで意見交換してみせるなど、リスペクト(尊敬)へと変わっていった。

 シリコンバレーの日米ビジネスコンサルタントから「日本人学生は皆いい子過ぎておもしろくない。発言や質問などの主張も少ない」と話していたが、2人のビジョンの明確さ、素直な性格、びっくりするほどのキャラの立ち具合を絶賛した。「今まで数百人の学生を見てきたが、2人が一番。この尖り具合は、まさしくシリコンバレーの水に合う」。別のIT企業経営者からも「frogs生を今まで見てきたが、今回の2人しか印象に残っていない」と、多少大げさとも言える表現だが、言わしめた。

 Ryukyufrogs Leap Dayでは、海外や県外から3人の特別ゲストをお招きしたが、「こんなプレゼンは初めて見た。センスに嫉妬する」「シリコンバレーでインターンシップしないか誘ってみたい」「沖縄にこんなにタレント性を秘めた若者がいたのか」「どうせ学生の考えたサービスなので、厳しくフィードバックしようと思っていたが、絶賛してしまった」「高校生の2人は、プレゼン内容だけでなく“想い”が伝わる」などなど、かなりの評価を受けた。

 2人がどんな視点や問題意識を持っているかは、ぜひユーストリーム録画でプレゼンを見ていただきたい。(http://www.ustream.tv/recorded/41692967