「安くて、古くさくて、年寄りが飲む酒という泡盛のイメージを変えたい」。泡盛マイスター協会会長の新垣勝信さん(67)がこう思ったのは、カクテルバーを始めた約30年前

 ▼ファッション関係の仕事で海外を回った時、飲んだ地酒は、ほとんどカクテルで出されていた。ストレートや水割りではなく、カクテルが世界共通であることにヒントを得て、泡盛カクテルを提案した

 ▼6年前に協会が提携した台北市バーテンダー協会に所属する大学教授らの働き掛けで、大学や専門学校で泡盛学講座を開講した。泡盛の知識やサービスの資格を持つ泡盛マイスター約900人中、台湾人は3割の270人余り

 ▼18歳から酒が飲めることも台湾での講座につながっている。協会の仲立ちで、マイスターの台湾人学生が県内のホテルで、3年前から1年間の研修を実施している

 ▼15人の研修生を受け入れている恩納村のホテルの担当者は「泡盛や沖縄の知識があり、中国人観光客への対応もできる。貴重な戦力」と評価する。研修生の中には卒業後、沖縄で就職したいと話す人も

 ▼出荷量が11年連続で落ち込んでいる泡盛。台湾では40%の関税がかかるため店頭価格は高く、すぐに普及する可能性は低い。台湾人マイスターが泡盛文化をアジアへ発信し、広める橋渡し役になることを期待したい。(玉寄興也)