【石垣】八重山地方が生息の北限、海草ウミショウブが開花時期を迎えている。石垣島の旧野底集落の海岸では6月21日、本格的な開花には至らないが雄花が数多く漂着しているのが見られた。次の大潮の干潮時には、多くの白い雄花で埋め尽くされるかも。その幻想的な光景は、自然愛好家には見逃せない現象だ。

開花時期を迎えたウミショウブ=石垣市

 ウミショウブは受粉の様子が特異な海草で、昼間の大潮の干潮時に雄花が水中から放出され、水面では約3ミリほどの雪だるまのような姿となり、風に吹かれ水面を走りだす。多い時は、海が白く埋め尽くされるほどになる。

 雌花も水面に現れ、雄花を取り込み潮が満ちると花が閉じて受粉を達成する。インド洋から西太平洋の熱帯・亜熱帯に分布し、トチカガミ科ウミショウブ属に分類される海の草。国内では石垣島と西表島だけに生息している。

 環境省のレッドリストには絶滅危惧種2類に指定されている。海草の姿がショウブに似ていることが名前の由来だ。(奥沢秀一通信員)