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  • 那覇市は同性カップルを結婚と同等の関係と認める制度を開始する
  • 申請する男性は病気で入院した際に「家族として生きたい」と決意
  • 法的効力はないが「社会を変える第一歩になれば」と意気込む

 那覇市出身の入眞地(いりまぢ)順治さん(39)と宜野湾市出身の安座間尚彦さん(30)の同性カップルが、那覇市の「パートナーシップ制度」開始を心待ちにしている。仕事で沖縄県外を拠点にしているが6月には住民票を那覇に移すなど、準備を進めてきた。受け付け開始の11日にさっそく手続きする予定で、申請第1号になる見込みだ。2人は「私たちのようなLGBT(性的少数者)のカップルが堂々と生きていくきっかけになれば」と申請一番乗りに臨む。(学芸部・高崎園子)

入眞地順治さん(右)と安座間尚彦さんは5日、沖縄に戻り、人前結婚式へ向けたタキシードのサイズ合わせをした=那覇市のアン・ドゥ・フィー

 入眞地さんと安座間さんは約6年前に知り合い、現在経営するバーがある大阪、東京、沖縄を行き来しながら生活を共にする。

 入眞地さんが「結婚」を意識したのは今年1月。肝臓の病気で入院した際、安座間さんが毎日病院に通い、献身的に看病してくれた。「家族としてずっと一緒に過ごしたい」との思いが募り、退院後のホワイトデーに旅先のカンボジア・アンコールワットでプロポーズ。「この人と生きていきたい」と同じ思いだった安座間さんが快諾した。

 今秋にも2人で式を挙げられたらと考えていたが、ゲイの仲間からパートナーシップ制度のことを聞き、申請を決めた。17日には那覇・国際通りのてんぶす前広場で開かれるLGBT支援イベント「ピンクドット沖縄」で人前結婚式を行う。

 入眞地さんの入院当初、病院が安座間さんを家族と認めず、付き添いや手続きがスムーズにいかなかった経験がある。同性カップルはアパートなどを借りられないこともあるという。

 2人は市のパートナー制度を「LGBTへの差別意識を変える第一歩」と捉え、さらに同性婚や婚姻に準じた法的効力のある制度につながることを期待する。

 入眞地さんの病気の姉の子を引き取り、一緒に育てることも考えているという2人。「自分たちが前に進むことで、同性カップルが当たり前になる社会になれば」と意気込む。