店でスタッフが運ぶ料理の大盛り具合に驚いたのか、二度見する客の姿がある。定食を父が一つ、母と娘で一つ注文して分け合っても食べ切れず、持ち帰り用パック(10円)を頼むという風景も定番だ。昨年5月の開店から口コミで評判が広がり続けている。

お得なラーメンセットで選べる台湾風ラーメン(奥)と、大盛りっぷりに二度見する客もいた中華丼

福楽の場所

お得なラーメンセットで選べる台湾風ラーメン(奥)と、大盛りっぷりに二度見する客もいた中華丼 福楽の場所

 母国の中国で約10年、料理人を務め、4年前の来日後も東京で腕を磨いた劉東(リュウトン)さん(36)が店主。妻の初林杰(ショリンケツ)さん(33)らと切り盛りする。200種近いメニューは「一般的な中華料理より、まろやか」(初さん)という台湾料理をベースに日本人スタッフの声を取り入れ、油控えめの薄味で体を気遣う。

 味とともに客を引きつけるのが大盛りぶりだ。ランチ限定の一番人気は「お得なラーメンセット」(750円)。丼2杯分はある特製半チャーハンなどご飯物7種、唐辛子と炒めたひき肉、ニラなどを入れた台湾風などラーメン4種から一つずつ選ぶ。どちらも単品1人前と同量で麺は約200グラム。お得感もおなかもいっぱいだ。

 そんなに食べ切れないという人には日替わりランチ(650円)がお薦め。5日は鶏の唐揚げやフカヒレ入り野菜炒めなど6種から選ぶ主菜に、おかわり自由のご飯とみそ汁だった。150円上乗せすれば、みそ汁を単品580~600円のラーメン4種のどれかに替えることもできる。

 食いしん坊でも満足感たっぷりのメニュー設定に、初さんは「おなかいっぱい、お客さん喜ぶ。うれしい」と筆談交じりの日本語で懸命に語り、はにかむ。スタッフによると採用面接時も今も、店に入ると「ご飯食べてきましたか?」と、返事によっては仕事前でも賄い食を勧める人柄の店主夫妻。気遣いは隠し味になり、客の胃袋も心もがっちりつかんで離さない。(南部報道部・堀川幸太郎)

 【お店データ】糸満市真栄里2015。営業は午前11時~午後3時、午後5時~午前0時。約110席で座敷68席。昼の部は貸し切りも受け付ける。元日のみ休む。電話098(995)0077。