建築工事業の「IMI CORPORATION(アイエムアイ・コーポレーション)」(那覇市、大城直志代表取締役CEO)が、沖縄で子育てをしたいと考える県外出身者をターゲットにコミュニティータウンづくりに乗り出す。県産業振興公社によると、県内初の取り組み。タウン内に共有スペースやクラブハウスを設けることで交流しやすくする。海が見える本島中部の約3300平方メートルの敷地に16戸の建設を計画しており、年内にも着工する。(政経部・平島夏実)

「IMI CORPORATION」の規格住宅「Loco’s」。2013年度グッドデザイン賞を受賞した(同社提供)

 同社にはこれまで、県外出身者から「沖縄に住みたいが周囲に溶け込めるか不安」「相談できる人がほしい」との相談が寄せられていた。沖縄での子育てを希望する20~40代向けにコミュニティータウンをつくることで、人間関係を築きやすくし、定住を図る。

 住宅と道路の間には幅約6メートルの共有スペースを設け、子どもたちが自由に遊べるようにする。居住者でつくる管理組合の許可を得て、木を切ったり物を置いたりすることができる仕組みにし、タウンの資産価値を維持する。欧米では約150年前から一般的な手法で、TND(トラディショナル・ネイバーフッド・ディベロップメント、伝統的近隣住区開発)と呼ばれているという。

 さらに、イベント用のクラブハウスを敷地内に設け、イベント会場や相談窓口として使う。管理組合の依頼があればIMIがイベント会社や悩みに対応できる専門家を紹介する。最終的に居住者が定住を諦める場合は、土地と建物を同社が買い取る。

 住宅はすべて、同社が2013年度グッドデザイン賞を受賞した規格住宅「Loco’s」。米軍住宅のような白い平屋で、壁は花ブロック、天井と屋根はコンクリート。いずれの建築資材も県内で調達でき、着工から90日以内で完成する。ブロックは気泡を多く含むため遮熱効果がある一方、気泡を通じて雨がしみ出すのが従来の課題だった。同社は、防水性の高い塗装剤を用いることで壁材として使えるようにしたという。

 コミュニティータウンの情報は、自社ホームページのほか全国展開する不動産会社を通じて発信する。大城代表取締役は「建物1戸では箱にすぎない。コミュニティーとして展開することで、移住者にとっても地元の人にとっても住み心地の良い環境にしたい」と話している。