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  • 2015年度の小中学生の就学援助制度受給率は20.29%で過去最高に
  • 29610人が「準要保護」を申請したが、3054人が受給できなかった
  • 財政事情が厳しい自治体は準要保護の認定基準を厳しくする傾向

 困窮家庭の小中学生に学用品代や給食費などを補助する就学援助制度で、2015年度の受給率が過去最高の20・29%になったことが19日、沖縄タイムスの調べで分かった。沖縄県内全41市町村教育委員会へのアンケートの回答をまとめた結果、14年度の20・15%から0・14ポイントの微増だった。7割の29市町村が受給者増の理由を「経済的に困窮する家庭が増えている」と回答。小中学生の5人に1人が援助を受け、通学する実態が浮かび上がった。

就学援助受給率(2015年度 本紙調べ)

就学援助受給率(2015年度 本紙調べ)

 アンケートは41市町村教委に質問用紙を送り、19日までに回答を得た(西原町は受給者数以外は未回答)。県内の全児童生徒数14万4836人のうち、就学援助受給者は2万9391人だった。

 就学援助の対象は国の基準で生活保護を受ける「要保護」世帯と、市町村独自に認定基準や援助費目を定める「準要保護」世帯に分かれる。準要保護世帯の就学援助は05年の「三位一体の改革」で国庫補助が廃止され、市町村に財源と権限が移された。

 受給率が高いのは与那国町(27・34%)、沖縄市(26・41%)、那覇市(26・08%)、与那原町(25・22%)、うるま市(23・18%)など。しかし、受給者の9割以上を占める準要保護は市町村によって認定基準のばらつきがあり、受給率の高さが貧困家庭の多さを表すとは限らない。受給率が低い自治体では、必要な子どもに援助が行き届いていない可能性もある。

 15年度の準要保護は申請者2万9610人に対し受給者2万6556人で、申請者の1割に当たる3054人が受給できなかったことも分かった。4割の17市町村が「財源が厳しい」、6割の24市町村が「国庫補助を復活させてほしい」と回答した。財政事情が厳しい自治体は支出を抑制するため、認定を厳しくする傾向がうかがえる。(「子どもの貧困」取材班・田嶋正雄)