9秒でまるわかり!

  • 外国人観光客の「爆買い」が沈静化、「自分買い」にシフト
  • 全国の免税売上高が落ち込む一方、観光客数増の沖縄は順調に推移
  • 品ぞろえやクーポンなどで来店客数の増加、売り上げ伸長を狙う

 外国人観光客の消費に変化が出ている。中国政府の関税引き上げで、家電や宝飾品を大量に買い込む「爆買い」から、化粧品や衣服などを自分のために購入する「自分買い」にシフト。爆買いが沈静化し、全国の免税売上高が落ち込む一方、県内では観光客数の増加を追い風に小売り各社の免税売上高は順調に推移している。観光客数は今後も伸びる見通しで、各社とも来店客数増につなげ、売り上げ伸長を狙う。(政経部・照屋剛志)

購入した商品の免税手続きをする外国人観光客=26日、那覇市・デパートリウボウ

 中国政府が海外で購入した商品に課す関税を4月から引き上げた。

 日本百貨店協会が発表した全国百貨店の6月免税売上高は前年同月比2割減となり、3カ月連続減少。外国人客数は14%増えたが、1人当たりの購入額は3割も落ちた。

 県内の小売業者は「以前のように炊飯器を5個も6個も買ったり、数百万円もする宝飾品に金を払ったりする外国人観光客はほとんどいない」とし、爆買いの陰りが影響しているとみる。

 リウボウも3~6月の外国人客1人当たりの購入額は2割減少した。ただ、外国人客数は1・7倍に伸び、免税売上高は1・56倍と堅調だ。

 我那覇学専務は「家電や宝飾品など爆買いの対象が少なかったこともあるが、単価の落ち込みを来店客数の増加でカバーできている」とする。客単価の低下は、5月から始まった日本の免税制度の対象額が1万円超から5千円以上に引き下げられたことも影響していると見る。

 化粧品や婦人服、ハンカチなどの売り上げが増えたとし、「アジア観光客は日本製の良いものを求めており、百貨店の品ぞろえに合っている」という。

 同社は台湾の大手百貨店と業務提携を結び、台湾客の取り込みを強化。今後もアジア各国に提携を広げ、客数の増加で売り上げ伸長を狙う。

 イオン琉球の5~6月免税売上高は3割増。担当者は「薬や化粧品を個人で消費する分を購入する客が多いようだ」とする。外国人観光客向けのクーポン付きフリーペーパーを空港や港で配って呼び込みに努め、イオン北谷店は5、6月の免税売上高がグループの中で全国1位となった。 サンエーは家電の売り上げは減少したが、化粧品と衣料品が伸び、免税売上高全体では横ばい。担当者は「自分のために購入する“自分買い”の傾向になっており、家電もドライヤーや美容品が売れている」と話した。