那覇市母子生活支援センターさくら(市首里鳥堀町)へ27日までに、北海道函館市からトウモロコシ100本とイカめし30袋の入った小包が届いた。送り主の名はなかった。同封された手紙から、さくらの活動を取り上げた沖縄タイムスの連載「ここにいるよ 沖縄子どもの貧困」を読んだ人から送られたものだと分かった。當眞郁子施設長は「遠く離れた北海道からの温かい支援に感動した。子どもたち、お母さんたちの励みになる」と喜んだ。

北海道から届いたトウモロコシとイカめしを手に、笑顔を浮かべる職員=那覇市首里鳥堀町の市母子生活支援センター「さくら」

 夫の暴力から逃れたり、経済的に困窮した母子世帯をサポートし、自立につなげる母子生活支援施設を取り上げた記事は6月16~18日付本紙に掲載された。

 送り主の手紙によると沖縄を訪れた際に連載を読み、函館に戻ってからも電子版で継続して読んでいるという。「いろいろな現状報告に考えさせられる。北海道の味覚を親子、スタッフで食べてもらえたらうれしい」と書かれてあった。

 トウモロコシは、県内ではなかなか見られない皮やひげがついた新鮮なもの。入所する20世帯52人に配られたほか、学習支援などで施設を利用する地域の子どもたちにも振る舞われた。

 さくらで暮らす小学4年生の男の子は「皮付きのトウモロコシは初めて食べた。普通より粒がぎっしり、くっついていた。甘くておいしくて、1本全部食べた」とにっこり。夫のDVから逃れ、小1の男の子と暮らす女性(47)は「いつか施設を出て、今度はこういう支援をする側になることが夢です」と語った。

 當眞施設長は「記事が出てから、さくらのことを知った地域の人から差し入れやボランティアの申し出が増えた。いろんな方が見守ってくれていることは大きな支え」と話していた。

北海道から届いたトウモロコシとイカめしを手に、笑顔を浮かべる職員=那覇市首里鳥堀町の市母子生活支援センター「さくら」