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  • 密輸された絶滅危惧種のイボイモリがベルギーから沖縄へ戻った
  • 昨年11月にベルギー税関の貨物検査で見つかり保護されていた
  • 飼育販売目的の採取の横行に専門家は日本の危機意識の低さを指摘

 沖縄県内から密輸が図られたとみられる天然記念物のイボイモリがベルギーの空港で昨年11月に押収され、14日に沖縄へ戻ったことが分かった。

ベルギーから沖縄に戻ったイボイモリ=14日午後(太田英利・兵庫県立大教授提供)

 不正に国外に持ち出された動物が生きたまま返還されるのは珍しい。

 野生の生息地に戻した場合に伝染病を持ち込む恐れがあるため、当面は沖縄市の沖縄こどもの国で保護・収容し、飼育される。

 同園の高田勝園長(56)は「県内のどこから採取されたか分からなければ、簡単に野生に返せない。環境省や県と連携し対応を検討したい」と語った。

 返還を仲立ちした兵庫県立大の太田英利教授(爬虫(はちゅう)類両生類学)などによると、昨年11月、ベルギーの税関が日本からの貨物を検査した際に見つかり、現地の動物園で保護されていた。イボイモリは奄美群島と沖縄諸島の固有種で、国際自然保護連合(IUCN)や環境省が絶滅危惧種に指定している。

 マニアらによる飼育や販売目的での採取が横行しているとみられる。太田教授は「日本の行政には、貴重な動植物の国外持ち出しを監視しようとの意識が薄いのではないか」と指摘している。