沖縄県が「世界ウチナーンチュの日」を制定する方針を固め、アンケートをしている。きっかけは、名護市に住む南米の県系3世2人が市議会に陳情したこと。10月の第6回世界のウチナーンチュ大会に向け、話がとんとん拍子に進む。2人は「世界のウチナーンチュが一緒に祝う日ができる」と喜んでいる。(北部報道部・阿部岳)

早くも「ウチナーンチュの日」をPRする横断幕を作った比嘉さん(左)と伊佐さん=沖縄タイムス北部支社

 県交流推進課は7日から大会実行委員や国内、海外の県人会、留学生ら数百カ所にアンケート用紙を送っている。集まった意見を参考に記念日を決め、ウチナーンチュ大会最終日の10月30日に宣言したい考えだ。

 候補は(1)10月30日(2)1908年に県系・日系移民が乗った笠戸丸がブラジルに着いた6月18日(国制定の海外移住の日)(3)1900年に最初の県系移民がハワイに着いた1月8日(4)1899年に県系移民がハワイに出発した12月5日(金武町移民の日)。その他の提案も募集している。

 名護市議会に制定を陳情したのは、アルゼンチン県系3世の比嘉アンドレス・オスカルさん(41)とペルー県系3世の伊佐正アンドレスさん(26)。「沖縄には復帰の日や慰霊の日があるが、みんなで喜べる日ではない。母国の独立記念日のように、国を挙げて祝う日がほしい」と思い立った。

 市議会は5月の臨時議会で陳情を採択し、県に要請。安慶田光男副知事も前向きな姿勢を示した。2人は「数年かかると思っていたからびっくりした」。フェイスブックにはすでに海外のウチナーンチュから「こういう日を待っていた」「おめでとう」とメッセージが寄せられている。2人の希望は「できれば10月30日」。「特定の国への移民の節目でなく、中立的な方がみんなで祝える」と思うからだ。いずれにしても制定でイベントや人の交流が生まれ、経済効果もあると期待する。

 県交流推進課は「非常にいい提案をいただいた。制定後は毎年何らかの取り組みを考えていきたい」と話している。