9秒でまるわかり!

  • 政府は22日にも米軍北部訓練場のヘリパッド建設に着手する方針だ
  • 北部訓練場部分返還を実現し、辺野古新基地建設に理解を得る考え
  • 県議会は建設中止を求める抗議決議を調整。知事も容認しない姿勢

 政府は、米軍北部訓練場(東村、国頭村)の部分返還を実現するため、米側との間で条件になっているヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の建設工事を22日にも始める方針を固めた。政府関係者が15日、明らかにした。

ヘリパッド建設資材とみられるものを続々と搬入する工事車両=12日午前6時12分、東村高江

 沖縄の基地負担軽減に取り組む姿勢をアピールし、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に理解を得る狙いがある。だが、翁長雄志知事は、新型輸送機オスプレイがヘリパッドで運用される計画があるとして容認しない姿勢を示しており、双方の対立はさらに深まりそうだ。

 訓練場の周辺では住民らが抗議活動を展開しており、警視庁などは週明けから500人規模の機動隊員を順次派遣する。態勢が整い次第、工事主体の防衛省沖縄防衛局が作業に入る。

 訓練場は沖縄最大の米軍基地。日米両政府は1996年、総面積約7800ヘクタールのうち約4千ヘクタールの返還で合意した。この際、返還区域にあるヘリパッドを米軍側に残す部分に移す条件が付された。

 近隣住民らはオスプレイの騒音や墜落を懸念し、工事車両の通行を阻むなどしてきた。そのため、建設が必要なヘリパッド6カ所のうち2カ所は完成したが、残りは未着工となっている。

 防衛局は11日朝から重機や資材を搬入。作業員や機動隊員が使う仮設の建物整備など、工事の準備を進めている。

■沖縄県議会 反対決議へ

 県議会(新里米吉議長)の与党各会派は15日、米軍北部訓練場でのヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対し、建設の中止などを求める抗議決議を可決する方向で調整に入った。19日の米軍基地関係特別委員会で文案を審議する。野党・中立会派が賛同しない場合は21日の最終本会議に与党提案で上程し、賛成多数での成立も視野に入れる。県議会が北部訓練場のヘリパッド建設で抗議決議すれば、初めてとなる。

 与党は15日、軍特委に所属する議員が県議会内で協議した。

 週明けにも本土の機動隊500人規模の投入と、22日にもヘリパッドの着工が想定され、事態が緊迫していることから、早急に県議会の意志を示す必要があると確認。仲宗根悟委員長を中心に文案の調整を始めた。

 与党はヘリパッドを、オスプレイが離着陸する「オスプレイパッド」と位置付けている。県議会が2011年にオスプレイの配備反対決議を可決していることから、建設に反対すべきだと判断した。

 翁長雄志知事がヘリパッド建設への賛否を明言していないため、県議会が先んじて意思表示することで、知事に判断をうながす狙いもある。

 議員提案の決議は全会一致が原則だが「事態が極めて緊迫しており、賛成多数での成立もやむを得ない」(与党県議)との考えだ。