性的少数者(LGBT)が生きやすい社会を目指し、17日に那覇市で開かれたイベント「ピンクドット沖縄」(同実行委員会主催)。開催4回目のことし、協賛企業は1回目の2倍となる過去最多の20社となった。商品開発につなげたり社内でLGBTに関するセミナーを開いたりするなど、企業の取り組みが広がっている。

性の多様性が尊重される社会を目指し、ピンク色の服を着て集まった参加者=那覇市のテンブス館前広場

 インターネットで生命保険を販売するライフネット生命(東京都)は昨年11月、死亡保険金の受取人の指定範囲を同性のパートナーにも広げた。会場では「レインボーフォトプロジェクト」を展開。参加者がフォトブースで撮った写真をSNSでシェアするか備え付けのボードに貼ると、LGBTサポート資金として同社が100円ずつ積み立てる仕組みだ。別のイベントで集まった資金を活用し、16日に那覇市中央図書館にLGBT関連本を寄贈した。

 同社営業本部マーケティング部長の岩田慎一さんは「ビジネス上の期待もあるが、継続的な活動を通してLGBTを知る機会を提供できればうれしい」と話す。

 日本航空(JAL)と日本トランスオーシャン航空(JTA)は、国内の航空会社として初めてLGBTイベントのスポンサーになった。マイレージを家族で分け合えるサービスの対象をパートナー証明書のあるカップルにも拡大。社内ではLGBTに関するセミナーを開き、理解を深めてきた。

 JAL・JTAセールス(那覇市)販売部長の玉城力さんは「社外だけの取り組みではビジネス的。社内でもLGBTの社員が働きやすいよう就業規定の変更を検討していきたい」と話す。また、JALグループの中でも沖縄の取り組みは先進的といい、「多様性を受け入れる土壌のある沖縄からJALグループ全体に発信していきたい」。

 企業や行政向けにLGBTに関する施策を提案するコンサルタント会社、OUT JAPAN(東京都)には、昨年7月の設立以降、社内規定の変更やイベント企画、商品開発などの相談が増えているという。

 社長の小泉伸太郎さんは「沖縄には多くのLGBTの人が旅行に来ている。行政や企業が歓迎していることを前面に出すことで、国内外から人を集めることにつながる」と期待した。

 初めて協賛した瑞泉酒造(那覇市)はカラフルなボトルのリキュール商品を販売。佐久本学社長は「男性向け、女性向けの商品があるように、LGBT向け商品があっていい。商品開発に生かしていきたい」と話した。

 ホテルパームロイヤルNAHA(那覇市)は初回から協賛し、LGBT向けサービスの発信では県内の先駆者的存在。総支配人の高倉直久さんには、県内企業からLGBT関連の講演依頼が増えているという。高倉さんは「LGBTへの理解とともに、企業にとっては商業的なメリットがあるということを伝えていきたい。企業単位の取り組みにとどまらず、県全体に広がれば沖縄の魅力はさらに高まる」と期待した。