ITシステム開発を手掛ける国建システム(那覇市、幸地長秀社長)はスマートフォンと小型発信機を使い、認知症者の徘徊(はいかい)を察知し、行方不明などを未然に防ぐ電子見守りシステム「ケアレア」を開発した。発信機を装着した人がスマホの受信エリアから離れると、画像やアラーム音で知らせる仕組み。9月から月額利用料3千円で販売を始める。徘徊防止に特化したシステムの開発は沖縄県内初、全国的にも珍しいという。

スマホと小型発信機を使った見守りシステムをPRする国建システムの(右から)大城朗取締役、システム部の豊島耕二部長、小橋川俊課長=県庁記者会見室

 「ケアレア」は無線技術・アイビーコンの小型発信機(直径3~4センチ、厚さ1センチ、重さ約20グラム)から断続的に発信される電波をスマホで受信。一定時間受信できない場合、見守りエリアから外れたと見なし、専用アプリから警告メッセージが発せられる。電波の到達距離は約10~15メートル、一般的な3LDK程度の室内をカバーする。

 発信機は3個、一つでも受信エリアを外れればスマホが反応。衣服、つえや靴などに複数装着すれば、多様な外出パターンに対応できる。

 介護現場では認知症者の徘徊による事故を防ぐため、家族や介護者の負担が大きくなっている。ケアレアは警告メッセージで気付きを促し、介護する側の負担を軽減。スマホや発信機などの既製品を利用し、コストを低く抑えた。

 県の事業を活用。沖縄TLO(玉城昇社長)が受託し、国建システムが琉球大、沖縄ハンズオンNPO(安慶田達也理事長)の協力を得て製品化した。

 国建システム取締役の大城朗氏らが20日、県庁で記者会見。大城氏は「さらに広範囲な見守りができるよう、システムのバージョンアップも進める」と強調。県認知症行方不明者家族の会の代表を務める安慶田氏も「一人でも行方不明者を減らせるよう、システムを普及させてほしい」などと述べた。

 9月の発売に向け、無償モニターを募集している。8月12日締め切り。問い合わせは国建システム、電話098(867)7584。