県内の有効求人倍率が1倍を超え、業種別では宿泊・飲食サービス業はより一層、求人数を伸ばしているが、小売店や飲食店で働く関係者は慢性的な人手不足に頭を抱えている。

 那覇市久茂地にある24時間営業の小売店の女性店長(41)は「夜勤者があと3人いてくれれば」と肩を落とす。求人誌の募集への反応は数年前から「全くない」状況。一時は店長自ら昼夜を問わず店頭で接客し、スタッフの休日を補った。

 2012年の開店以来、2人の子育てにかける時間も惜しんで働いた。現場の状況を知った本社は求人誌に頼らず、インターネット上に自前の求人サイトを立ち上げた。社員を起用したCMを作成し、店舗のイメージアップ戦略で人材確保を狙っているという。

 「求職者が安心して働けるイメージを打ち出せなければ、人手不足は変わらない」と断言するのは、那覇市久茂地のラーメン店「登竜門」を経営する中田剛さん(49)。今春、アルバイト3人を募集する際、ハローワークの担当者が募集案内の書き方を丁寧に指導してくれたが、応募は1人だけ。残り2人は店の張り紙を見て申し込んでくれた。

 「募集案内で給与水準をどうこうするよりも、安心して働けると思われたもの勝ち。それなりの待遇はもちろん必要だが、無理をして経営が苦しくなっては本末転倒」と話す。

 「外国人留学生の手を借りなければ、どうにもならない」。那覇市の居酒屋の男性店長(38)は10年以上、人手不足と向き合ってきた。9人の従業員のうち5人がネパール人留学生。日本人の従業員が欲しいが応募者はいない。店長は「きつい、休みがないといった仕事のイメージを拭いさる必要がある」と語った。