「いらっしゃいませ」。大きな声が広い店内に響く。ねじりはちまきがよく似合う店長の崎浜秀康さん(28)は「そばをゆっくりと味わってほしいですね」と笑顔で出迎えた。「ゆっくり」の言葉通り店内に時計はない。

軟骨ソーキそば中(手前)とジューシーの組み合わせ。

沖縄そば金太郎の場所

軟骨ソーキそば中(手前)とジューシーの組み合わせ。 沖縄そば金太郎の場所

 那覇市の飲食店で約5年修行した崎浜さんが満を持して店を開いたのは昨年12月。とんこつと玉ネギ、ショウガをベースにしたあっさりスープと、熱を逃がしにくい、ちぢれ麺にこだわった。

 「地域にないそばを作りたかった」と話す。軟骨、てびち、野菜などの具材に店長の愛情が込められている。一番人気は「軟骨ソーキそば(中600円)」。一晩煮込んだ軟骨はとろり、柔らかい。ひときわ巨大なソーキが乗る1日5杯限定の「本ソーキそば(ジューシー付き950円)」は最短で開店から15分で売り切れたこともある。ぼろぼろした食感のジューシー(150円)は、そばと同じとんこつのだしを使った自慢の逸品だ。

 温かいそばをゆっくり食べてもらおうと、温めたどんぶりにそばを盛る。「アチコーコーを提供することを徹底したい」と熱く語る崎浜さん。自身も軽く2杯を平らげるほどの「そばじょーぐー」を自認するだけに「やるんだったら、ここまでこだわりますよ」と胸を張った。

 店名の「金太郎」は崎浜さんが中学生のころ、先輩に付けられたあだ名。「お客さんはみんな顔を見て、その名の通りだと言ってくれます」と言う。妻の奈津希さん(26)と店を切り盛りしながら「楽しいですね、そば屋は」と笑顔をみせる。「これからも2人のできる範囲で、そば屋を続けていきたい」と気負わず、まっすぐにそばと向き合う。(南部報道部・天久仁)

 【お店データ】南城市船越1197。営業時間午前11時~午後6時。水曜定休。駐車場あり。電話098(988)3430。