スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」で、糸満市摩文仁の平和祈念公園や南城市の斎場御嶽(せーふぁうたき)など、沖縄戦の追悼の場や世界遺産の史跡が、ポケモン同士を対戦させる「ジム」とアイテムを入手できる「ポケストップ」に設定されていることが30日までに分かった。関係者は「尊厳を損なう」などと、ジムなどの削除や施設内でのゲーム禁止を求める動きが出ている。

 平和祈念公園を管理する平和祈念財団は、園内に20カ所以上のジムとポケストップを確認したという。上原兼治事務局長は「沖縄戦の犠牲を悼み、平和を祈る場には不適切」として削除を求める考え。財団ホームページで園内でのゲーム自粛を求めた。

 那覇市出身で福島県から帰郷中に家族と訪れた高橋みゆきさん(54)は、「平和の礎などには花も供えられている。遺族がどう思うかを考えると似つかわしくない気がする」と話した。

 ひめゆり平和祈念資料館敷地内でも1カ所設定されていた。施設を管理する財団は対応を検討する。

 琉球王国最高の聖地・斎場御嶽でも、管理者の南城市観光協会がポケストップ3カ所を確認したため、市教育委員会と対応を協議する。23日にはゲームをする子どもが通路を外れ、ガイドが注意したという。

 石垣市川平では地域住民でも神事など以外では入れない四つの御嶽のうち、1カ所がポケストップになっていた。住民は28日、ロープを張り、出入り禁止を示す英語の看板などを設置。川平公民館の糸数靜雄館長(65)は「神事の際に入れる神聖な場所。住民もみな憤慨している」と訴えた。

 世界遺産「中城城跡」を管理する中城城跡共同管理協議会は、城壁によじ登られる恐れがあるとして、チケット売り場前などに「ポケモン採集禁止」の張り紙を掲示した。