元海兵隊員で米軍属による暴行殺人事件を受け、政府が再発防止策として車両20台で始めた「沖縄地域安全パトロール隊」について、予定の100台・200人態勢になるのは早くても秋以降になる見込みであることが分かった。政府の肝いりで始まった犯罪抑止策だが、体制整備にまだまだ時間がかかりそうだ。

米軍属事件を受け、再発防止策として結成された「沖縄地域安全パトロール隊」

 車両確保や非常勤パトロール隊員の採用には、新たな予算が必要になる。実施する内閣府と防衛省では秋の臨時国会で審議される補正予算に、必要額を要求する方向で調整している。

 政府は1日から、パトロールを車両50台・100人態勢に拡充させた。沖縄総合事務局では管理職が担っていた隊員に非常勤職員を採用。警察OBのほか、派遣会社を通じて隊員を募った。一方、防犯パトロール業務のために沖縄へ派遣した県外職員約70人が、米軍北部訓練場のヘリパッド建設地での抗議活動への警備をしていることが発覚した防衛省。秋以降の増員に向け、臨時職員などを雇用する方針で、補正予算に人件費を計上する考えだ。

 だが、防衛省関係者は「パトロールは本来、内閣府の仕事だ」とこぼす。別の関係者も「この業務ばかりに振り回されている」と頭を抱える。

 地元からは「パトロール隊は根本的な解決策じゃない」との意見も根強く、「沖縄のため」と強調する政府の予算執行の在り方にも疑問の声が出そうだ。