もちもちした麺にトロッとした少し甘めのスープがよくからむ。本場盛岡市から取り寄せた生麺を使って作られる「盛岡冷麺(700円)」は、沖縄から遠く離れた東北の味を感じさせてくれる。同市で生まれ育った佐藤健司さん(42)は「食べたことない人にもぜひ食べてもらい、盛岡冷麺があることを知ってほしい」と故郷の名物料理をアピールする。

盛岡市から取り寄せた生麺を使って作られる盛岡冷麺

「リラックスできる空間をつくりたかった」と作られた店内では、木の温かみを感じられる=那覇市牧志「ちるり」

盛岡市から取り寄せた生麺を使って作られる盛岡冷麺 「リラックスできる空間をつくりたかった」と作られた店内では、木の温かみを感じられる=那覇市牧志「ちるり」

 ベースとなるダシは、牛骨や牛すじ、アキレスけんを8時間煮込んで作られる。煮込んだダシを1日かけて冷やし、油を固めて取った後は、せきずいや骨の破片などの雑味を取り除くため、丁寧にこしていく。しょうゆやかつお節などで作ったタレを混ぜれば、コラーゲンがたっぷり入ったとろみのついたスープが完成する。

 甘くてしょっぱいスープをそのまま食べるのも良し。韓国製の唐辛子を使ってつけ込んだ青パパイアのキムチを混ぜると辛みも味わえる。お酢を入れるとサッパリと食べられる。「黒こしょうだけを入れると冷やしラーメン風にもなりますよ」と佐藤さん。調味料を変えるだけで、一杯でさまざまな味が楽しめる。

 「牛ハラミ串(350円)」やわさびで味わう「ゆでタン(500円)」、軟骨入りつくねを生ピーマンにのせ、食べる「つくP(250円)」など、夜にはお酒に合うメニューも提供される。飲んだ後の盛岡冷麺で締めるのもおすすめだ。

 沖縄そばなど、県内では温かい麺が人気だが、「冷たい麺も親しんでほしい」。いつかは沖縄にしかない、オリジナルの盛岡冷麺の開発も夢見ている。「お客さんは冷麺を食べたことのない人が8~9割を占めるが、ほとんどが『おいしい』と言ってくれる。岩手に行ったときには、食べ比べて盛岡冷麺を楽しんでほしい」と自信をのぞかせた。(那覇担当・我喜屋あかね)

 【お店データ】那覇市牧志3の3の14。営業時間は12時~15時、18時~24時。不定休。電話098(943)2611。