明るい店内に並ぶパンを前に、オーナーの古谷省吾さん(43)は「どんな方でも好みのパンを見つけられるように、と願っています」と笑顔を見せた。小麦入りの柔らかなものから、ライ麦を使った堅めの種類まで約50種。子ども連れのお母さんや昼食用に買い求める男性など、さまざまなパン好きが店を訪れる。

みるくクリーム(上)、カレーパン(左)、フォカッチャ(右)

「自分の好きなパンを見つけてほしい」と話す古谷省吾さん=与那原町東浜

みるくクリーム(上)、カレーパン(左)、フォカッチャ(右) 「自分の好きなパンを見つけてほしい」と話す古谷省吾さん=与那原町東浜

 千葉県松戸市出身で、東京のパン屋で20年以上腕を磨いてきた古谷さん。結婚を機に妻、智恵さん(32)の出身地、西原町に近い与那原町で店を構えて5年が過ぎた。

 数ある種類の中でも、バターベースのミルククリームを柔らかすぎず、堅すぎない微妙な生地で挟んだ「みるくクリーム(150円)」、もっちりした生地が特徴の「カレーパン(150円)」の人気が高い。同じ生地でも発酵のさせ方や焼き方でバリエーションが広がるという。

 バゲット(フランスパン)やライ麦入りなど堅めの種類も豊富にそろえ。「黒っぽい色をした重たいパンも、次第に地域に浸透してきました」と古谷さん。冬のシーズンにはさんしょうとチーズ入りのライ麦パン(240円)が店頭に並ぶ。夏場はさんしょうの代わりにゴーヤーが入る。

 「味に飽きがこないよう、新しい素材を取り入れています」と話すように、お客さんとの会話の中から商品のヒントを得ることも多い。食パンを筆頭に卵や乳製品を使わない商品も数多くあり、幅広い層にアピールしている。

 焼き上がる時間に合わせて店を訪れる客も多い。ていねいな作りを心掛けている古谷さんだけに「やさしい味がするね」と言われたことが印象に残っている。「店にいると楽しいことが多い。お客さんとの会話を通して、新しいパンを作りたい」と話した。(南部報道部・天久仁)