「命の科学」という意味のサンスクリット語を店名に掲げるカレー専門店。インド出身のカマツ・ワーマンさん(65)が「ふるさとに伝わる知恵を沖縄で広めたい」と、ことし8月にオープンした。

体に優しい食材が詰まったマトンマサラ

「食の知恵」を伝えたいと語るカマツ・ワーマンさん

体に優しい食材が詰まったマトンマサラ 「食の知恵」を伝えたいと語るカマツ・ワーマンさん

 店内には、ほんのり甘く香ばしい手作りナン(300円)の香りが広がり、食欲をそそる。カレーの種類はチキンやシーフードなど全15種類。スパイスの調合は食材の味を引き立てるよう、カレーの種類によって変えている。

 一番のおすすめはマトンマサラ(1100円)。マトンといっても使っているのは羊ではなくヤギ肉。インドやバングラデシュなど南アジアの国では、マトンと言えばヤギを指す。インドでは、ヤギ肉はコレステロールを下げる健康食材として古くから知られているという。

 じっくり炒めたタマネギをベースに、ショウガやニンニク、ターメリックなど数十種類のスパイスを合わせている。ヤギ肉は丁寧に皮を取り除き、臭みを残さないように調理している。

 カレーによく合うチャイ(250円)も、季節によってスパイスを変える。「寒くなるこれからの季節はショウガやシナモン。体が温まる」とカマツさん。「味へのこだわりに加え、スパイスの効能もお客さんに知ってほしい。カレーはおいしく食べられる薬のようなもの」と語る。

 消化不良の時はコリアンダー、肝臓の働きを高めたい時にはターメリック。インドでは体調に合わせてスパイスを取り入れる「医食同源」の文化が深く根付いているという。

 「インドカレーは辛くて食べづらいというイメージの人もいるが、体に優しく、種類も豊富。来店すれば、きっと気に入るカレーが見つかるはず」。カマツさんのカレーには「命を育む食の知恵を伝えたい」という熱い思いも入っている。(中部報道部・松田麗香)